M210825 WEINMANN 610ヴァンカー999本体アーチ&ドロップレバーセット
「WEINMANN AGは、1933年ドイツとスイスの国境にあるシャフハウゼンで、カールとオットー・ウェインマンにより設立されました。シャフハウゼンでの会社の最初の登録は1927年に遡ります。創業の元は、ジンゲン(ドイツ)にて父親のカール・ウェインマンにより1920年に起こされた自転車とオートバイ事業が基になっています。
WEINMANNは、評判の良いブレーキと後のリムにより軽量自転車メーカーとして知られるようになりました。1944年には第二次世界大戦による爆撃を受け甚大な被害を受け、翌45年には新工場もできました。1960年開発のCOLLE RIMSは非常に有名になりました。1960年、日本のダイアーコンペ(吉貝機械金属)と業務提携を行い、1970年、1980年と業績を伸ばし、トップモデル「カレラ」の誕生に繋がりました。
創業40年を迎えた頃(1973年)には、ジンゲン(ドイツ)とスコーテン(ベルギー)に支店を構え700人以上の従業員がおりました。また、1983年頃には、約800人の従業員で年間800万個の自転車ブレーキを生産する世界最大の自転車ブレーキメーカーとなっていました。1991年スイス工場は閉鎖、一時ジンゲンの子会社により事業活動が管理・継続されましたが、その後消滅しました。1997年、WEINMANN AGは不動産業に転身しますが、2002年消滅しました。」
(「ウィキペディア」より)
ダニエル・ルブール(著)、1975年発行の「競技車とランドナー車」(技術と普及)という洋書の広告のページにWEINMANNがあり、「VAINQUEUR」(勝者)として今回出品の「610ヴァンカー999 フロントブレーキアーチ」が掲載されてありました。当時のポピュラーな製品と言うことでしょうか?
(1975年発行の洋書掲載のWEINMANN広告のページ)
1970年代のWEINMANN 610 VAINQUEUR 999 センタープルブレーキアーチ(700C)のみ(ブレーキシュー無し)とケーブルアジャスター&クウィックリリース付きフーデッドレバー、カタログ品番#165・バークランプΦ15/16″(23.8mm)になります。
このセンタープルブレーキアーチの特徴である左アームのガイド溝と右アームのガイドピンが片効きを防いでくれます。かつてDIA-COMPEとの業務提携の折、日本のDIA-COMPEはそれまでのセンタープルブレーキの改良型にこの特徴を特許提携「片効き防止機構」として取り入れました。吉貝機械金属(DIA-COMPE)の当時のカタログに載っておりました。
ブレーキアーチ本体を分解、真鍮ブラシとコンパウンドで研磨、要所のグリースを取り替えました。貫通ボルトの座金は純正では無く、後から組み入れたものです。MADE IN SWITZERLANDの刻印はありますが、赤ラベルと呼ぶようにアーム正面のラベルは貼り付けになっております。もう一方のアーチの赤ラベルは判読不能になっております。バージョンの古いものは正面アームに名称を刻印したものもあるようです。実測重量267g。
(WEINMANN ブレーキアーチ&ドロップレバー メイン写真)
(ブレーキアーム正面の名称赤ラベル サブ写真1)
(アーム取り付け台座の名称刻印と国名 サブ写真2)
(前後アーチ下部より サブ写真3)
WEINMANN 1975年カタログによると出品のドロップレバーはフーデッドレバーとして#165、バークランプΦ15/16″として紹介されています。蔵出しの折は白い純正レバーパット(真っ黄色に変色)がありましたが、劣化が酷く、こびり付いたゴムを取り除き、金属ブラシによる研磨、汚れ除去を行いました。レバーの拡大写真、左はクウィックリリースを効かせた状態、右は通常の走行時になります。シリーズでブレーキケーブルのクウィックの受け金具があるものもありますが、レバー手元でのクウィック処理は手早く有り難く重宝するときがあります。クウィック機構下にWEINMANNの刻印が見えます。また、レバー自身にも国名刻印が刻まれております。実測重量192g。
大変古い中古品になります。汚れなど研磨・パーツクリーナー・コンパウンド等で極力取り除いてありますが、細部・取り切れない箇所もあります。使用上や保管上のキズ・擦れはあります。テンションバネのへたりや致命的なヒビ・割れも無く、実用上問題は無いと判断致します。メイン写真のものが全てになります。細部はサブ写真をご参考ください。
発送時、梱包上の都合により貫通ボルトを外す場合がありますので、ご購入者ご自身で組み立てをお願い致します。
(ドロップレバー 左・クウィック使用時 右・通常走行時 サブ写真4)
(WEINMANN アーチとレバー写真)