Feelin' Groovy 11

I have MY books.

『風の歌を聴け』の冒頭にある文章のような気分

2005-07-10 | 村上春樹
以下、前記事補足。


  「完璧な文章などといったものは存在しない。
   完璧な絶望が存在しないようにね。」
   (中略)
   しかし、それでもやはり何かを書くという段になると、
   いつも絶望的な気分に襲われることになった。
   僕に書くことのできる領域はあまりにも限られたもの
   だったからだ。例えば象について何かが書けたとしても、
   象使いについては何も書けないかもしれない。
   そういうことだ。
   (中略)
   しかし、正直に語ることはひどくむずかしい。
   僕が正直になろうとすればするほど、正確な言葉は
   闇の奥深くへと沈みこんでいく。

応募完了

2005-07-10 | 村上春樹
先日宣言していた「新・新刊採点員」の応募をした。
課題図書20冊の中から下記の3冊の書評で。

① 栗田有起の「オテルモル」集英社
② デイヴィッド・ベズモーズギスの「ナターシャ」新潮社
③ 乃南アサの「夜離れ」新潮文庫


今回、村上春樹の「象の消滅」も課題図書の1つであったが
どうしても書評が書けない。
理由は分かっている。
『風の歌を聴け』の冒頭にある文章のような気分になるのだ。

私の考える書評は
まず要約・そしてその本の評価すべき点を指摘し説明するもの。

村上春樹の本を要約したら、それを読んだ人に
全く違ったものとして伝わってしまう気がするのだ。
それも一番大事なものが抜け落ちてしまう。
だからこのブログでは引用にしている。
まあ、書評の内容を読者が本を読みたくなるものにすれば
最終的には本と読者が直接触れ合って、
その大事なものは伝わるのだが。
要は、私の書評力がないだけか。。。

こんなことを言ったら失礼だけれど
他の作家は要約しても差し支えない気がするんだよねぇ。