
自分の記憶力が悪いだけだと、思いたくない。
まず 第1章の「1」

高槻倫子遺作展
(中略)
高槻倫子。たかつきのりこ。知らない名前だ。
と高槻の名が登場。
その12ページ先の「2」

「あの----、わたくし、タカツキと申しますが、」
と若い男が主人公の勤め先に訪ねてきたとき、まったくピンと来なかった。
その話の雰囲気に任せて
(誰が訪ねて来たんだろう???)と思ってしまった私は
数行先まで読んで(あれ?もしかしてこの名字・・・)と気づき、
ストーリーの中で完全に明かされる前には
(ああ、この男は・・・)と、誰なのか分からせる手法。
漢字で書いて、ひらがなで書いて、
重要なところでカタカナを使い、
ズバリと分からせずじわじわと読者に気づかせる手法。
日本語ってスゴイ!
時間がなくて筋ばかり追うように本を読んでいた頃に比べて
じっくり楽しめるようになってきたわぁ~