昨日下記の文章を思い出した。
「本当のことを聞きたい?」
彼女がそう訊ねた。
「去年ね、牛を解剖したんだ。」
「そう?」
「腹を裂いてみると、胃の中にはひとつかみの草しか入ってはいなかった。
僕はその草をビニールの袋に入れて家に持って帰り、机の上に置いた。
それでね、何か嫌なことがある度にその草の塊りを眺めてこんな風に
考えることにしてるんだ。何故牛はこんなまずそうで惨めなものを
何度も何度も大事そうに反芻して食べるんだろうってね。」
彼女は少し笑って唇をすぼめ、しばらく僕の顔を見つめた。
「わかったわ。何も言わない。」
僕は肯いた。
(『風の歌を聴け』村上春樹著 講談社 太字:groovy)
もちろん、嫌なことでも一通りその原因や対策を考えるのは必要だと思う。
でもそれをしたら、終わり。
反芻しない。
もうそのことは忘れればいい。
忘れられないのは
自分がそれに浸っていたいだけなんだ、と
むしろそれを望んでいるんだと思えてしまうんですが、ね。
牛の反芻を思い出してw
苦しむよりも楽しい時間を多くとってほしい。
「本当のことを聞きたい?」
彼女がそう訊ねた。
「去年ね、牛を解剖したんだ。」
「そう?」
「腹を裂いてみると、胃の中にはひとつかみの草しか入ってはいなかった。
僕はその草をビニールの袋に入れて家に持って帰り、机の上に置いた。
それでね、何か嫌なことがある度にその草の塊りを眺めてこんな風に
考えることにしてるんだ。何故牛はこんなまずそうで惨めなものを
何度も何度も大事そうに反芻して食べるんだろうってね。」
彼女は少し笑って唇をすぼめ、しばらく僕の顔を見つめた。
「わかったわ。何も言わない。」
僕は肯いた。
(『風の歌を聴け』村上春樹著 講談社 太字:groovy)
もちろん、嫌なことでも一通りその原因や対策を考えるのは必要だと思う。
でもそれをしたら、終わり。
反芻しない。
もうそのことは忘れればいい。
忘れられないのは
自分がそれに浸っていたいだけなんだ、と
むしろそれを望んでいるんだと思えてしまうんですが、ね。
牛の反芻を思い出してw
苦しむよりも楽しい時間を多くとってほしい。