地図男
2009-03-04 | 本
自分の紡いだ土地ごとの物語を
びっしり書き込んだ地図帖を抱えた漂浪者と、
その物語に没入していく俺。
設定がとても興味深くて読み始めた『地図男』。
文体が軽快で読みやすい。
その地図に記されている無数の物語はどれも面白く、
「地図男」という本ではなく、物語そのものの本を読んでいる錯覚をしたほどだ。
けれども必ずその話は終わって、
「地図男」を読んでいたんだという現実に戻ってくる気分を味わう。
ちょうどお話の後半出てくる主人公の感じ。
俺は物語の生まれるリアルタイムに立会い、
さらに筆記を担うことで身体ごと物語に没入して、
たぶん語り手の無意識が紡いでいるいくつかの重要な要素をすくい集めて、
還ってくることができた・・・・・・そんな気になっていた。
(『地図男』真藤順丈著メディアファクトリー)
全体としては「謎」の真相に迫るといいながら
「謎」ってほどのものでもない到達点で拍子抜けしたけれども、
新しい雰囲気のある本だと思う。
びっしり書き込んだ地図帖を抱えた漂浪者と、
その物語に没入していく俺。
設定がとても興味深くて読み始めた『地図男』。
文体が軽快で読みやすい。
その地図に記されている無数の物語はどれも面白く、
「地図男」という本ではなく、物語そのものの本を読んでいる錯覚をしたほどだ。
けれども必ずその話は終わって、
「地図男」を読んでいたんだという現実に戻ってくる気分を味わう。
ちょうどお話の後半出てくる主人公の感じ。
俺は物語の生まれるリアルタイムに立会い、
さらに筆記を担うことで身体ごと物語に没入して、
たぶん語り手の無意識が紡いでいるいくつかの重要な要素をすくい集めて、
還ってくることができた・・・・・・そんな気になっていた。
(『地図男』真藤順丈著メディアファクトリー)
全体としては「謎」の真相に迫るといいながら
「謎」ってほどのものでもない到達点で拍子抜けしたけれども、
新しい雰囲気のある本だと思う。