江ノ電物語

2008-02-17 13:13:20 | エッセイ風
 鎌倉に行ったことがある。紫陽花が咲く頃だったのかな。

 けれどその時、鎌倉よりも何よりも、江ノ電の凄さに驚いた。

 江ノ電って家と家の間の狭い所をゆっくりと走っていく。本当に線路の脇に家よ。東京からさして離れてない所なのになんとのんびりした風景だろう。

 けれど決定的にのんびりしてると思った理由は他にある。
 
 先頭に乗ってたのね。だから走っていく先の風景が運転席越しに見えた。
 その時、衝撃の映像を見たのよ

 人が線路を走ってたのよ

 人が、線路を、走ってるの。
 今、後ろから江ノ電  が来るのによ。

 線路、入っていい訳?!

 まん前じゃないのよ。でも走ってる人の性別や服装、年齢が判るくらいは近いのよ。

 ありえる訳?!
 
 と思うんだけど、特に運転手さんも慌てた様子がないんで、こりゃ日常茶飯事な出来事なんだなっと。

 多分、走ってる人からすると遠くから電車が来るのが見えたんじゃない?それで急がなきゃ、えーい、線路を走ってしまえ。電車の前を走ればいやでも先に次の駅に先につけて乗れる筈だー。

 って思ったんじゃない。

 その人、次の駅が来たら、線路からホームの上に上がってたもん。

 のんびりしてるなぁ・・・って思って。


   ただこれってずい分前の話なので・・・今はそんなことないのかもしれない。 

 
 でも、これが通用するかしないかが人の優しさや穏やかさがあるかないかの社会だと思うの。

 3分置きに次の電車が来る都会の山手線。ちょっと遅れても「申し訳ありません」とアナウンスが入る。
 これは便利だしありがたいけど。
 でも山手線でこれをやったら止まるでしょう。
 前にありましたからね。「線路内にお客様が入った為、只今保護に向かっていますので、お待ち下さい」で止まられたこと。

 止めてんなよー。になっちゃう。

 便利なのはありがたい。でもギスギスしてるのは確か。

 こういう電車もあるし、ああいう電車もある。時たまこんなのんびりした電車に出会うと心からのんびりできることは確か。

 ・・・昔のことなんだけど。ちょっとまだまだ風邪モードなので、ゆっくりのんびりできることをふと旅情に絡めて思い出しました。

 後は、ハリーポッターに遊んでもらうぞぉ


最新の画像もっと見る