難民

2008-03-11 11:01:13 | エッセイ風
 「入国管理局へ行くバスはどれですか?」
 近くにバス停があるらしく、そう聞かれたことがある。
  
 それが朝の8時台で、違うバス停に並んだ挙げ句、「これ、そう?」と最後の確認するみたいに聞かれると瞬間、こっちの方が切なくなります。

 朝の8時台ってのが、結構切羽詰ってる感があるでしょ。
 入国管理局へ行く方って、まず外国人でしょ。
 で、その方達って片言以上の日本語を操ってるのよ。

 日本にある程度いるって印象がある。

 行くって言うのは用事がある。場合によっては呼ばれてる可能性がある。
 日本に住む外国人で、ある条件を満たしてない方は意外とみんな行かなきゃいけないんじゃないかな。

 私の場合、難民として日本へ来た方、ここはまず行かなければならないって言う認識がある。
 
 難民と言うのは、天災やら戦争で、いたくても自分の国で生活することが出来なくなった人が仕方なく選ぶ道。
 
 たまに数百人を乗せた船が日本に上陸許可を求めるニュースがありますが、それも難民として受け入れて欲しいと言うもの。
 
 勿論もっと少数単位で許可を求めてくることもある。

 でも、どのケースでもやむおえず、国を出てきてる。もう生命掛けの行為の筈。帰れないから助けてくれと言っている、筈。

 でも、日本は難民はまず受け入れません。先進国としては驚異的に受け入れません。

 取り敢えずは日本に残留し、長い長い審査の時を経ても認定されないことの方が多いです。
 
 その場合は日本を出ていただくしかなくなる・・・。

 前からこの難民って言うのが、疑問だったの。
 
 だって自分の国を捨てて助けてくれって言うのはどういうことだろうと、思うのです。そうやって生じる事情、それに見舞われるとはどんなことだろうと思うのです。
 
 私には想像できない人生を抱えているのだろうと思うのです。

 日本って元々島国で単一民族だったからそういうことに疎いのかなと思うのです。

 あたふたと自分が向かう入国管理局へのバスを探す人の後ろ姿を私は見ることができない。


最新の画像もっと見る