汗を拭きながら峠をこえると
秋のひかりを浴びて
稲刈りの終わった村が眼下にひろがる
坂道の周囲には雑草があって
赤蜻蛉の群れが風に流されていた
歩きながら橋を渡ると
澄んだ秋の川がなつかしい
ようやくたどりついた村の入り口には
古くからの銀杏が一本
時の流れに耐えるように
金色の黄葉に包まれていた
私は 何を忘れようとしているのか
それは何なのか・・・だが
あざやかに残る出会いの数々を
思い出す時の胸のぬくもりこそが
季節をめぐる新しい旅程ではないか
悲しみを飲みこんで歩きはじめた時
川土手の美しいコスモスのいのちが
孤独な私に小さな勇気を与えてくれた
(作者は詩人・各務 章)
今年もコスモスの季節がやってきました
詩画集・コスモス物語の中から
「村のひかり」を選んでみました
令和6年10月25日 市内はコスモス畑のスケッチより
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