浄心庵・長尾弘先生「垂訓」

八正道と作善止悪

「講演集」より。

2014-10-21 00:26:25 | 浄心庵 長尾弘先生垂訓

          恩師のご著書「講演集」より


             講演集、 二


        良心(神我)とエゴ(偽我)


神様は、人間をお造りになった時、
「ああ、私の最高傑作ができた」と喜んで下さったそうです。
自分に似せて、その心まで私たちに注いで下さったのです。
しかし肉体というものを頂きますと、この肉体から沸き上がる心は、
自己保存、自我我欲です。
自分のこの肉体をまもらなければならないと思い、病気をすれば痛い、
苦しいので、何とか救われたいと思って、自分をかばう心が出て来ます。
それがだんだん高じますと、他の人はどうでもいい、
自分さえ良ければいいという心になってきます。

そして神から与えられた心、それは神我(良心)です。
どんな立派なお方の心の中にも、必ず神と悪魔、或いは仏と邪気が住んでおります。
そしてどんな小さなことをしようと思いましても、
心の中で神我(良心)と偽我(エゴ)の葛藤がおこります。
一番分かり易いのは今日ここへ来ていただくのに、肉体から沸き上がるエゴの心は、
「暑いのにもう止めておこうか。
あんなところに行くよりも、家でゆっくり休むほうが楽でよい」と思います。
しかし神からの心は、「いや、やっぱり行って法の話を聞いたほうがいい」と思い、
心の中で葛藤しているのですね。
行こうか、止めておこうかと、一時葛藤します。
そして「いや、やっぱり行こう」と心に決めてくださった時、皆さんの肉体はここへ向かいます。
しかし自分本位、肉体本位のエゴの心が勝ってしまいますと、「ああしんどい、もう止めた」
と言って、ここへはお見えになりません。

そのように朝起きるにも、早い話が「もうちょっとゆっくり寝たいなあ」と思うのがエゴです。
「いや、はやく起きてご飯の支度をしなくてはいけない、
皆に迷惑をかけてはいけない」と思うのが良心です。
ちょっとの間戦いまして、そしてエゴの勝った人もあります。
その人は行いがどうしても自分勝手なものになっていきます。
自分勝手な生き方をした時、周りに迷惑をかけます。
迷惑をかけるから嫌われます。
ところが人さまの為に生きさせてもらいますと、
昔から「働く」ということは「はたを楽にする」といいますように、
他の人を楽にすることができます。

楽にしてもらうと、してもらった人は喜んでくれます。
「ああ、あの人は良い人だ、良くしてくれる。
あの人の為に、私も良くさせていただかなくてはいけない」といって、
自分のところに幸せが返ってきます。
エゴの生活をするのも、良心の生活をするのも、これは全く自由です。
神様からその選択の自由を与えられています。
どちらにしてもよいけれど、しかしそれは「その結果として自分が収穫するもの」ですね。
エゴの生活をしますと必ず不幸になるということです。
そして良心の生活をすると必ず幸せになれます。


               ~ 感謝・合掌 ~





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