浄心庵・長尾弘先生「垂訓」

恩師の歌集「愛」より

偉大なる光の王に導かれ
我が身は動き口は語らん

「御垂訓」

2021-03-21 00:29:58 | 浄心庵 長尾弘先生垂訓
  
      恩師のご著書「講演集」より

              講演集、三

          子供は親に目覚めを導く


先の続き・・・

すぐ腹を立てる、相手を許さない、いら立てば暴力を振う、
その持って生まれ、自分が作ってきた悪い癖、
欠点を何とかして正すために、子は自らを犠牲にして、
親不孝といいう罪の深い行いをすることによって、
私に目覚めを与えてくれたのです。

そうでないと、原因、結果の法則が成り立ちません。
私自身の至らない性格を直してもらったのですね。
そのことを、いやというほど分からせてもらいました。
子供に罪はない、そのようにさせてしまった子供の父親として、
持っている悪い癖、欠点をこの子が直してくれたのだと、
そのように思わせてもらっています。
今、そのように思い、感謝させてもらい、
子供に手を合わせています。

しかし、そういう心境になれるまでは、
自分の心はほんとうに鬼でした。
今思っても、鬼か気違いのような私だったと思います。
ちょうど、二月の凍りつくような寒い夜空に、
冷たいお月様が冴えわたっているのです。

もう家にいても、じっとしていられず、
居ても立ってもいられなくなって、
どこへ行ったか分からないけど、
電車に乗って帰ってくるかも分からないと思って、
駅へ迎えに行ったのですね。

私は三十歳から、地域の役をいろいろさせてもらっていましたから、
顔が案外広かったのです。
駅の辺りで私の顔を見ましたら、「長尾さん、こんばんは」と、
挨拶して下さる方があるぐらい顔が広かったのです。
あの頃は、青少年指導員などをしておりまして、
夏休みになると、非行が多くなりますから、
学校の先生と指導員とが連絡をとって、

暗い所で悪いことをしていないか、
監視に回っていました。
私は自分の子供をつかまえるのではないかと、
ヒヤヒヤしてながら巡回していました。
「泥棒捕えてみれば我が子なり」ということになっては、
格好がつかないですね。


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