ささやかな幸せ

SUPER EIGHT、本、美術鑑賞、俳句、お茶が好き!
毎日小さな幸せを見つけて暮らしたい。

『銀河の片隅で 科学夜話』『掃除婦のための手引書』

2020-07-16 21:11:19 | 
『銀河の片隅で 科学夜話 物理学者が語る、すばらしく 不思議で美しい この世界の 小さな驚異』 全卓樹 朝日出版社
 科学の面白さを伝えるエッセイ。
 科学をわかりやすく解説していながら、美しい詩を読んでいるような味わい。挿絵も美しく、これが科学エッセイとは思えない作り。
 真空を見るためにはどうする?放射能のミニ歴史。確率の罠とは?グーグル検索について。多数決は正しいか?トロッコ問題の国別違い。奴隷アリの反乱。シロヅル渡り大作戦。以上、すべて私が要約した内容だが、興味深い!
 個人的に「福沢諭吉がLiberteにあてる日本語の「自由」を考えたとき、別の有力候補は「天下御免」であった」→「自由」が「天下御免」になっていたら、「あぁ、天下御免がほしい」とか言っていたのかな。
 モナーク蝶は、群れをなして一か月かけ、総計4000kmを南へと渡る。反対に北へ渡るときは、3世代をかけて行う。→北へ戻るのは南へ向かった蝶たちのひ孫世代!なんで!?
 難しくて、よくよく読まないと理解できないところもあるが、とにかく良質のエッセイである。

『掃除婦のための手引書 ルシア・ベルリン作品集』 ルシア・ベルリン 岸本佐知子訳 講談社
 作者は、3回の結婚と離婚を経て4人の息子をシングルマザーとして育てながら、高校教師、掃除婦、電話交換手、看護師などをして働く。いっぽうでアルコール依存症に苦しむ。自身の体験に根ざした小説は、その斬新な「声」により、人々に衝撃を与える。
 表紙の写真は、作者のルシア・ベルリンご本人。すごく美人!
 わたし的には、中身がもう一つだった。同じモチーフが何度も出てきて、またこれかと思ってしまう。でも、表題作は、よかった。
 
コメント
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