ささやかな幸せ

SUPER EIGHT、本、美術鑑賞、俳句、お茶が好き!
毎日小さな幸せを見つけて暮らしたい。

「おだまり、ローズ」「指の骨」「きみは誤解している」

2015-03-23 22:30:58 | 
「おだまり、ローズ 子爵夫人付きメイドの回想」ロジーナ・ハリソン 白水社
大富豪のアスター子爵夫人は、英国初の下院女性議員になり、王族や政治家と華麗な交際をする一方、ころころと気が変わる性格のため、お付きメイドが居つかない。そこへ、ローズ・ハリソンがお付きメイドとしてやってくる。雇い主に負けずにズケズケとものを言うローズは、気に入られ35年もレディ・アスターに仕えることになる。
360ページほどある本ですが、楽しく読めました。それも、レディ・アスターとローズの魅力的な人間性から。二人の丁々発止のやりとりもおもしろいですが、いろいろな苦難を二人が手を取り合って乗り越えていくところも感動的です。戦前の富豪の生活も垣間見えて、興味深かったです。

「指の骨」高橋弘希 新潮社
新潮新人賞受賞作、芥川賞候補作
太平洋戦争中、激戦地となった南洋の島で、野戦病院に収容された兵士が、見たものとは。
うまい!でも、きれいすぎて、ひっかからずにするっと読み終わりました。戦争物は、ざらりとしたものがなければ・・・と個人的に思います。古処誠二さんの作品のほうが私の好みです。

「きみは誤解している」佐藤正午 岩波書店(小学館文庫であり)
競輪を軸に様々な人間模様をえがく短編集。
夫の友人でギャンブルで破滅した人がいます。「何でやろ。ギャンブルで負けを取り戻せると思っとんやなあ」と夫が言っていました。知り合いにも、ギャンブルに狂った夫が子どものお年玉や入学金まで手をつけたので離婚したという人がいます。ですから、ギャンブルに抵抗があり、この本を読み始めたときは、読了できないと思いました。でも、ギャンブラーの人間の業みたいなものや憎めないかわいさを感じて、読んでしまいました。意外によかったです。
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