ハリソン君の素晴らしいブログZ

新旧の刑事ドラマを中心に素晴らしい作品をご紹介する、実に素晴らしいブログです。

『幻星神ジャスティライザー』#11~#12

2020-04-15 00:00:05 | 特撮ヒーロー










 
魔神「カイザー・ハデス」を450年に渡って封印してきた数枚の「ステラプレート」が、ハデス復活を目論む侵略者たちにより次々と破壊され、それを阻止する使命を負った3人の若い勇者「ジャスティライザー」たちは焦燥します。

今度こそは先回りしてプレートを護るべく、僅かな手掛かりからその隠し場所を推測した3人は、手分けして山の中を探索。

そこでライザーカゲリこと真田ユカ(神崎詩織)が、なぜか野武士みたいな格好をした傷だらけの青年=武田広之(小谷嘉一)と出逢います。なんと彼は450年前にステラプレートを護衛する任務を負った武士の末裔で、まさに今、プレートを奪いに来た侵略者たちと戦い、命からがら逃げて来たのでした。

すぐに行かないと、またプレートが破壊されてしまう! ユカは無線で翔太らに広之の保護を託し、独りで現場へと駆けつけ、多勢に無勢の戦いを挑むのでした。

『ユカ、絶体絶命!』と題されたこの第11話は、緊急事態とはいえ単独行動を取ったせいで危機に陥り、すんでのところで仲間たちに救われ、チームワークの大切さを学ぶというモロ『太陽にほえろ!』的アプローチの成長ストーリー。

ユカが単独で主役を張った最初のエピソードでもあり、神崎詩織さんは変身前の姿で川へ飛び込み、ずぶ濡れになりながら複数の敵と格闘するハードアクションを熱演してくれました。

決してアクション女優ってワケじゃない神崎さんだけど、モデル業も務めるその長身、長い手足は何より強力な武器で、一挙手一頭足が実にキマってます。

前作『グランセイザー』のヒロイン=清水あすかさんは拳法の宗師も務めておられるモノホンの方で、やっぱり動きはめちゃくちゃシャープだし正確なんだけど、ボディが小さいゆえ映像からはその迫力が伝わりにくい。私もチビで自主映画に出演したりしてましたから、立ってるだけでも絵になっちゃう大きい人がホント羨ましかったです。

もちろん、神崎さんは初めての本格アクションに相当な訓練を積んで臨まれた筈で、その成果あればこその素晴らしい出来映えでした。

つづく第12話は前回ユカに救われた武田広之を中心としたストーリーで、ステラプレートが全て破壊された時に何が起こるのかが、彼の証言により明らかになります。

と同時に広之のストレートなユカへの恋心と、彼に何となく母性をくすぐられるユカの女心、それを見てヤキモキするライザーグレン=伊達翔太(井阪達也)のラブコメ模様も描かれ、笑いの要素もふんだんに盛り込まれてます。

この第11話&12話の脚本を書いたのは、第9話&10話(オリオン座博士のエピソード)を書いたのと同じ脚本家。つまり4回連続、丸1ヶ月分の脚本をその人が担当したことになります。

「もしかすると、その1ヶ月間がこれまでの人生で一番幸せだったかも知れない」と、その脚本家は言ってました。

彼は映画監督としてデビューしたものの鳴かず飛ばずで、メイキングやインタビューを撮る仕事で生活を繋げることに嫌気が差し、廃業を考え始めた時に『グランセイザー』の脚本を書いてみないか?という誘いを受け、言わばテスト的に2本(先日レビューした#36と#48)やってみて、それが認められて『ジャスティライザー』では全51本の内10本、続く『超星艦隊セイザーX』では全38本の内9本を任され、次の番組ではいよいよメインライターへの昇格が内定してたのに、そこで運が尽きて超星神シリーズ自体が打ち切りになっちゃった。

『グランセイザー』は途中参加で2本しか書いてないし、『セイザーX』はメインライターの林民夫さんが完璧にシリーズ構成されてたので、その枠からはみ出ることが出来なかった。『ジャスティライザー』が一番自由に書かせてもらえたし、特に4話連続で自分が書いたストーリーが放映される快挙を成し遂げた時の達成感と興奮は、監督デビューが決まった時や初めてカノジョが出来た時をも超えるほどだったそうです。

監督業より脚本業の方が性格的に向いており、刑事物、アクション物が好きだった彼にとってヒーロー物を書くことは何より楽しく、これこそ天職に違いない!と、その時ばかりは人生がバラ色に思えたんだとか。

だけどあまりに幸せすぎて、彼は燃え尽きてしまった。幻に終わった超星神シリーズ第4弾のメインライターがもし実現していたとしても、恐らくジャスティライザーの時ほど楽しめなかっただろうと、彼は言ってました。

やがて彼は創作意欲そのものを失い、映像業界から足を洗うことになります。なんて勿体無いことを!と周りからはさんざん言われたらしいけど、本人は未練など全く残ってないそうです。充分に幸せを味わったし、それ以上に楽しいことはもう、映像業界にいてもまず無いことを確信してしまったから。

彼がプロとして手掛けた中で、この『ジャスティライザー』という番組、特に今回レビューした4本が、一番いとおしく忘れがたい仕事なんだと、彼は言ってました。

このあと彼が『ジャスティライザー』で脚本を担当したエピソードは、波岡一喜さん扮する暗黒騎士「デモンナイト」がいよいよ正体を現す回と、ライザーガントこと平賀真也(井坂俊哉)が女子たちに「シン様」呼ばわりされる回、武田広之が再登場して翔太の恋に火を点ける回、デモンナイトがザリガニを食べる回などw 他のライターさんより笑いの要素が多いのが特色です。

セクシーショットはライザーカゲリ=真田ユカ役の神崎詩織さん。ナイスバディだけどAV女優の神咲詩織さんとはもちろん別人です。
 

コメント (2)
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