ハリソン君の素晴らしいブログZ

新旧の刑事ドラマを中心に素晴らしい作品をご紹介する、実に素晴らしいブログです。

『太陽にほえろ!』#445

2022-01-10 16:55:34 | 刑事ドラマ'80年代

前の週に放映された#444『ドック刑事のシアワセな日』にメインゲストとして招かれたのは、間もなく『西部警察』にレギュラー入りする「イッペイ」こと峰竜太さん。

そして今回のメインゲストがちょっと前に『西部警察』を卒業されたばかりの「ジン」こと、五代高之さん!

石原プロモーション所属の神田正輝さんが加入されたことがキッカケかどうか分からないけど、東宝制作の『太陽にほえろ!』と石原プロとの関係がより密になり、ドック(神田さん)が西部署に、そして『西部〜』の大門団長(渡 哲也)が七曲署に出張して大活躍するという、放映局(日テレとテレ朝)の垣根を越えたクロスオーバー企画がかなり具体的に検討されてたんだとか。

しかし両作品の大黒柱である石原裕次郎さんが程なくして倒れられ、それどころじゃなくなっちゃったのが残念でなりません。

もし実現してたら、ボス=藤堂係長と木暮課長は「そっくりさん」あるいは「双子のブラザー」として扱うつもりだったのか、そして後に係長代理として七曲署に着任する橘警部(渡さん)は大門団長、あるいは彼の「双子のブラザー」として登場する事になったのか、興味が尽きませんw

おっと、石原良純さんの「ジュン」と「マイコン」もそうでした。どっちも殉職してないから競演可能、あのド暑苦しい顔が2つ並んじゃう放送事故も有り得たかも!?



☆第455話『人質を返せ!』

(1981.2.20.OA/脚本=峯尾基三/監督=鈴木一平)

七曲署で留置場の看守を長年務め、ゴリさん(竜 雷太)に可愛がられてた平野巡査(五代高之)が城北署捜査一係の刑事に昇格することが決まり、ゴリさんも自分の事のように大喜び。

そんな折り、麻薬Gメンの五十嵐刑事が射殺死体となって発見され、藤堂チームは彼が追ってた覚醒剤密造のプロ=古賀(笹入舟作)に容疑を絞り、銃撃戦の末に逮捕します。

ところが五十嵐殺しに使われた銃と古賀が持ってた銃は別物と判明。古賀の背後にいる覚醒剤組織が事件に関わってることは明白で、藤堂チームは古賀の取調べを続けつつ真犯人探しに奔走します。

そんなある夜、もうすぐ看守係を卒業する平野巡査が、こともあろうに古賀を密かに脱走させようとして、栄光のゴリパンチを授かる羽目になります。

せっかく昇進が決まったばかりだというのに、一体なぜ!? ゴリさんに追及され、平野はアパートで一緒に暮らす妹の圭子(平野真理)が誘拐されたこと、そして彼女の命と引き換えに古賀を逃がすよう脅迫されてることを告白するのでした。



平野のアパートに送られて来た脅迫ビデオ(圭子が男どもに押さえつけられて『あぁぁーっ、いやよ助けてお兄ちゃん! んんん〜、お兄ちゃん……はぁはぁ、お兄ちゃん』ってw、どう観ても近親相姦の裏ビデオ!)の映像を皆で食い入るように観た藤堂チームの刑事たちが、一瞬だけ映った窓外の風景を手掛かりにしてアジトを発見するも、見つかったのは圭子のハンドバッグと血痕だけ。



それでも必死の捜査でマークした容疑者をあえて泳がせるも、焦った平野の暴走により取り逃がしちゃう大失態。

「オレが身代わりになってもいい、石塚さん! 圭子を取り戻して下さい! お願いします!!」

そう言われても、もし悪党どもの要求を呑んで古賀を釈放してしまえば、今後も同じ手口が繰り返され警察が無力化してしまう!

さすがにゴリさんも焦燥し、殺しに関しては無実の古賀を締め上げ、半殺しにしかけてあの狂犬スコッチ(沖 雅也)に「正気ですか!?」と言われちゃう始末w



打つ手が無くなったゴリさんはいよいよクビを覚悟し、西部署から学んだムチャクチャ作戦をボス(石原裕次郎)に提案します。

「危険な賭けだな」

「自分にやらせて下さい。責任は取ります!」

 

しわしわのホルスターに収められたCOLTトルーパーと警察手帳と手錠を差し出すゴリさんだけど、ボスは受け取りません。

「いいだろう。ただし、これは一係としてやる」



その作戦とは、古賀を本庁へ護送する道中でド派手な交通事故を起こし、わざと古賀を逃走させちゃう一世一代の大芝居。西部署じゃ日常茶飯事だけどw、生真面目プロデューサー岡田さんの監視が厳しい七曲署ではほとんど前例がありません。



もちろん、事故を起こして古賀にフルボッコにされる役目は、現時点じゃ一番新顔のドック(神田正輝)が務めます。



「もう二度とこんな役やだぁ!」



そうして古賀を泳がせ、鉄壁のチームワークで追跡した藤堂チームは、ついに敵アジトを突き止め、怒涛の銃撃戦へと雪崩れ込みます。ホントにまるで『西部警察』だ!w



ボスと山さん(露口 茂)以外のレギュラー全員が参加する銃撃戦っていうのも『太陽〜』じゃ滅多に観られないレアシーン。後期のメンバー(デュークとかマイコンw)じゃサマにならないけど、ゴリさん、スコッチ、ドックが揃ったGUNアクションはそれだけで見応え充分!

同じ鈴木一平監督による#442『引金に指をかけない』と比べるとアッサリしたもんだけど、やっぱ拳銃がサマになる役者が揃った銃撃戦は迫力あります。こういうのをもっともっと見たかった!



もちろん覚醒剤組織の一味は一網打尽、人質の圭子は無事に救出されました。リアルに考えりゃ無事に済んでるワケが無いんだけど、なぜか夜8時台の刑事ドラマに登場する悪党どもは皆、性欲というものが無いみたいですw(去勢された鬱憤で悪い事しちゃうのかも知れません)



そしてラストシーン。事件は解決したけど、古賀を脱獄させようとした責任を取って平野巡査は辞職したらしい……と聞いて刑事たちはシンミリしちゃうんだけど、実際に古賀を逃したのは自分たちだという事実をすっかり忘れてるみたいですw



「ところで、平野の再就職先なんだがね」

「ボ、ボス! お願いします! お願いします!」

毎度お馴染み、その回の主役刑事とボスのツーショットで静止するラストカット。ワンパターンなのは良いんだけど、特に「オチ」が無いまま終わっちゃうのを不満に感じるのは私が大阪生まれだからでしょうか?w

ジーパンやテキサスの頃は毎回ちゃんとオチてたと思うんだけど、ボン&ロッキーの頃から「オチなし」の回が増えて来たような気が……

「いや、そういうドラマじゃないから」って事かも知れないけど、どうせコミカルに締めるならオチは必須だと私は思う。こんなクレームを入れる視聴者は、まぁいなかったでしょうねw



拉致監禁されちゃう圭子に扮した平野真理さんは、当時22歳くらい。『科学戦隊ダイナマン』(’83〜’84) の王女キメラ役で知られる女優さんで、その時には「香野麻里」に改名されてました。

今回調べて初めて知ったけど、五代高之さんと結婚されてるんですよね! もしかしてこの回での共演がきっかけ?

この後『太陽〜』には#460、#474、#513 にもご登場、刑事ドラマは他に『鉄道公安官』『Gメン'75』『特捜最前線』『非情のライセンス』『大激闘/マッドポリス'80』『爆走!ドーベルマン刑事』『私鉄沿線97分署』『刑事物語'85』等々、多数ゲスト出演されてます。


 


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2 コメント

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Unknown (スコッチ刑事が好き❤️)
2022-06-05 07:12:43
沖雅也さんのファンです。沖雅也さんは、格好いいです。いつまでもスコッチ刑事が好きでです。
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Unknown (スコッチ刑事が好き❤️)
2022-06-06 09:54:44
スコッチ刑事大好き❤️で、太陽にほえろ!も好き❤️です。沖雅也さんは、格好いいし、素敵です。
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