☆第15話『005便で来た狙撃者(スナイパー)』
(1980.7.15.OA/脚本=高田 純/監督=田中秀夫)
「ダンヒル」と呼ばれるニューヨークの凄腕スナイパーがジャパンマフィアに雇われ、我らが氷室キャップ(渡瀬恒彦)を殺しにやって来る!という情報をキャッチしたマッドポリスは、紅一点の悠子(堀川まゆみ)を渡米させるんだけどダンヒルの正体は不明のまま。
仕方なく日本に戻る飛行機の中で、悠子は隣席に乗り合わせたお調子者の自称ギタリスト(岩城滉一)と親しくなるんだけど、もちろん岩城さんが演じるからにはそいつがダンヒルに決まってますw
で、まんまと悠子を人質にしたダンヒルが氷室に挑戦状を叩きつけ、受けて立った氷室はマッドポリスの仲間たちと共に取引現場へと向かい、真正面から突っ込んで行くという緻密な作戦でダンヒルと対決するのでした。……以上w
相変わらずドラマらしいドラマも捻りも無いこの番組は、レビューするのがすこぶる楽チンw だけど二転三転四転する内にどーでも良くなっちゃう昨今の謎解き「だけの」刑事ドラマより百万倍は面白い!
特にラストシーン。狙撃に失敗したダンヒルは逃走し、新宿の雑踏内へと消えるんだけど、氷室キャップはビルの屋上から狙撃スコープで彼を見つけ出し、愛銃M16アサルトライフルでその眉間を撃ち抜いちゃう。騒然となった群衆を背に平然と帰路に着いたキャップが、ふとカメラ(つまり我々)に向かって指鉄砲をBANG!!とキメたところでジ・エンド。渡瀬恒彦さんならではの茶目っ気で、たぶんアドリブでしょう。
かかか、かっこいい! クールだよヤバいよおいちょ待てよ!
それに比べ、新田刑事=片桐竜次さんのアドリブは今回どうでしょう?w ジャパンマフィアの手下どもと銃撃戦を繰り広げ、背後から狙われるも振り向きざまにマグナム44をぶっ放し、ニヤリと笑ってこの一言。
「こういうのを間一髪っちゅーのかな?」
なにが面白いのかさっぱり分かりませんw(今回もw)
それもこれも現在のテレビ番組じゃ決して観られない、俺ジナル溢れる漢の世界。観られたとしても今の若い俳優さんには似合いません。
雑踏の中で犯人を射殺して終わり、なんて締め括りも現在の地上波ドラマじゃあり得ないでしょう。ただ突っ立って謎を解くだけの刑事ドラマが悪いとは言わない。けど、猫も杓子もそればっかりじゃつまんない。俺ジナルが足りないんですよ俺ジナルが!
ところで今回、清水峰夫さんのナレーションにより「ジャパンマフィアにようやく翳りが見え始めた」って最後に語られるんだけど、ニューヨークの殺し屋がひとり死んだぐらいでなぜ?っていう疑問に答えようともしないまま次回、唐突に『大激闘/マッドポリス'80』は最終回を迎えますw
その理由は過去の記事に何度となく書いて来ましたが、次回レビューにてあらためて解説させて頂きたいと思います。
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