良くも悪くも、実に日曜劇場らしい作品でした。裏切者→ミスリード→どんでん返し→裏切者→ミスリード→どんでん返し→裏切者→ミスリード→どんでん返し→裏切者→ミスリード→どんでん返し→裏切者……の無限ループw
だから誰が真犯人であろうが途中でどうでもよくなるんだけど、それでも最後まで退屈せずに楽しめたのは、徹底的に練り込まれた脚本と、筋金入りのプロフェッショナルばかり集めたキャスティングの勝利かと思います。
そのウルトラ・ワンパターンな作風を、私みたいに揶揄する視聴者もいっぱいいる筈なんだけど、まったく意に介さずやり抜いちゃう「ブレない姿勢」はむしろ天晴れ!と言うべきかも知れません。
タイトルや設定が変わっても、日曜劇場はいつも日曜劇場。次のシーズンも日曜劇場だし、その次もまた日曜劇場。どんなタイトルであろうがどんな設定であろうが、中身はやっぱり裏切り者→ミスリード→どんでん返し→裏切り者w そんな日曜劇場っていう長寿番組を我々は延々と観続けるワケです。
言わば日曜劇場っていう1つのジャンルを築いたと思えば、やっぱり大したもの。で、それに一番近いジャンルが、もしかしたら私の大好きな「刑事ドラマ」なのかも知れません。タイトルや設定は違っても、やってることは皆同じっていうw そもそもミスリードやどんでん返しはミステリーの手法だし。
全然『マイファミリー』のレビューになってないけど、ほんと究極の「アトラクション・ドラマ」だったと私は思うから、「楽しめた」っていうのが何よりの褒め言葉。で、明日には忘れちゃいますw アトラクションだからそれで良いんです。
多部未華子さんを筆頭に、高橋メアリージュンさん、藤間爽子さん、山田キヌヲさん、そして蓮佛美沙子さん等、女優陣のチョイスがまた「渋い」ですよね。実力重視で、そこは本当に日曜劇場の長所だと思います。
タベリストとしては特に、映画『君に届け』以来となる多部ちゃんと蓮佛美沙子さんの共演が嬉しかったです。えっ、2010年公開? もう12年前っておいおい、ちょっと待てよ!(おいちょ待てよ!)
年寄りが出てこない……確かにそうでしたw 大友さん夫婦ぐらいでしたね。悟りきった風だったり、味わい深さを売りにするような老優の演技は私も苦手です。
それはともかく、多部ちゃんが普通にお母さんを演じる時代が来ましたね。あまりに自然で感慨に浸ることもなく。やっぱりさすがです!
確かに日曜劇場のセオリー、パターンなのかもしれないですが、企業ものやアスリートものが嫌いな自分にとっては、とっても楽しめました!
年寄りも出てこないし、ニノ・タベからタベリストになっていった自分にとってはやっぱり特別なドラマでした!!