これだけはやっぱり、劇場で観たかったんですよね。情報(ネタバレ)が入って来る前に。庵野秀明 脚本&樋口真嗣 監督による空想特撮映画『シン・ウルトラマン』、2022年6月現在公開中!
多部ちゃんが出てる『流浪の月』やトム・クルーズの『トップガン』続編、河瀨直美さんの東京オリンピック等も観たいけど、コロナ禍、父の入院、おまけに腰痛といった数々の障壁を乗り越えてでも観たかったのは、やっぱりウルトラマン。
結局『シン・エヴァンゲリオン』は断念したけど、昭和40年生まれ=ウルトラ世代ど真ん中としてはどうしてもコレは外せない。当然『シン・仮面ライダー』も同じです。
ウルトラマンと一体化する男=神永新ニに斎藤工、そして彼が所属する科特隊ならぬ「禍特対」のメンバーに長澤まさみ、早見あかり、有岡大貴、その班長に西島秀俊、室長に田中哲司、総理大臣に嶋田久作、メフィラス星人に山本耕史、といった豪華キャスト陣。
面白かった! 以上!w
だから、良かった! 面白いことが何より大事で、私はそれしか求めません。長編映画としては多分イビツな出来だと思うし、ツッコミ所も色々あろうけど、面白ければ全てよし!
何度か目頭も潤んだけど、それはまぁ、ビジュアルにせよサウンドにせよ愚直なほど忠実にオリジナルが再現されてますから、ど真ん中世代なら条件反射的に泣いちゃいます。自分がいちばん無邪気だった頃の記憶に直結しますから。
当然、見せ方は格段にアップデートしてるワケだけど、基本的なストーリーと根本的なスピリットはオリジナルのまんま。『シン・ゴジラ』もそうだったし『シン・仮面ライダー』もきっとそうなるでしょう。
過去にリメイク的な作品、リブート的な作品はいくつもあって、どれもこれもうまくいかなかったワケだけど、それらがなぜダメだったかを庵野さんは冷静に分析し、この『シン』シリーズに反映させてるんだろうと思います。
そう、極めてクールなんですよね。自分の思い入れとか、ファンが求めてるものとか全部知り尽くした上で、とにかくどうすれば面白くなるかを最優先に考えて、要らないと判断したものはバッサバッサと斬り捨てる。それが出来るクリエイターって少ないのかも知れません。
とにかく「面白かった」の一言に尽きるけど、あえてレビュー的な感想を絞り出せば、異星人としてのウルトラマンの人格というか、なぜ地球人の為にあんな命懸けで彼は戦うのかっていう、そもそもの理由をはっきり描いてくれたのが画期的じゃないかと。
ウルトラマンって、光の星(ひかりのくに)では異端児なんですよね! 勝手に神永(ハヤタ)と一体化し、帰還命令を無視して地球を護っちゃってる。
たしかオリジナルでは、地球に飛来したときの衝撃でハヤタを死なせちゃった責任感だけだったと思うけど、今回の映画ではそれにプラスして、神永が逃げ遅れた子供をかばったせいで死んだ、その非論理的な「自己犠牲」を理解したくて彼と一体化し、彼の仲間とふれあう内にどうしょうもなく地球人を好きになっちゃう。
その過程が充分に描かれたかと言えば、ちょっとセリフに頼り過ぎてる感があるんだけど、それでも、なぜ我々がこんなにウルトラマンを愛しちゃったのか、その答えを明確に示した作品はこれまで無かったと思うワケです。
異端児で頑固者で、ある意味イカれてるからこそウルトラマンは魅力的なんだと、私は今回初めて気づかされました。だからこそ面白い! 長澤まさみさんの美脚をこれでもかと拝めるし、オススメです!
PS. 先に書いたウルトラマンの性格って、岩明均さんの傑作コミック『寄生獣』のミギーによく似てると思いました。そもそも『寄生獣』が『ウルトラマン』からインスパイアされた作品の1つなんでしょうね。
ウルトラマン、
頑固でイカれてますよね(笑)
ほんとにカッコよかったです!
ザラブ星人バトルがかっこよすぎて
号泣しました
ああいう映像を観ると『シン・マジンガーZ』を夢想せずにはいられません。そもそも庵野さんは永井豪さんの継承者だし!
と言いつつ、自分は初めてシン特撮シリーズを劇場で見たんですがw
CGは圧巻でした。
確か樋口監督が「日本中のCG製作を全て停止し、ウルトラマンに集中させる」と豪語してたほどらしいです。
ちょっとウルトラマンが美脚過ぎて笑っちゃいましたがw
もっと着ぐるみ感があっても良かったかなと個人的には思いました。
エヴァがウルトラマンを元にした作品であり、それを庵野さんが手掛けると。
必然というか元サヤというか、製作過程もドラマやストーリー性がありますね。
シン・マジンガーZ! なんかありそうじゃないですかw
ドラゴンボールだって未だに続編が作られてるくらいだし。
マジンガーが実写で特撮だったら面白そうですね。
ただ、旧アニメのデザインのままCGで動かすのは物理的に無理だそうで、だからINFINITYではあんな亀甲デザインになっちゃった。オリジナルを忠実に再現する『シン』シリーズのコンセプトから外れることになるので、企画があっても庵野さんはやらないだろうなあ、とも思ったりしてます。