ハリソン君の素晴らしいブログZ

新旧の刑事ドラマを中心に素晴らしい作品をご紹介する、実に素晴らしいブログです。

『警視庁殺人課』#21

2022-08-25 00:03:11 | 刑事ドラマ'80年代

賢明なるgooブログ事務局の皆様。釈迦に説法かとは存じますが最初にお断り申し上げます。

これからレビューさせて頂くドラマの劇中で「女子高生」がひどい目に遭いますが、それはあくまでフィクションであり、お芝居です。

当然、演じておられるのはホンモノの女子高生ではなく、大人でプロの俳優さんたちです。しかもそれは、公共の電波で堂々と放送されたテレビ番組なのです。

それを現実と綯交ぜにして「公序良俗に反する」などとおっしゃる頭のおかしな方が、よもや、いつも神のように君臨され、我々に一方的なお裁きを下される事務局様の中におられる筈がありませんが、あくまで念の為に書かせて頂きました。

現実ではないのです。創作であり、お芝居なのです。お解りですね? よろしいですね? お願いしますよ本当に。ああ面倒くさい。



☆第21話『女子高生殺人事件/死の標的』

(1981.8.31.OA/脚本=鴨井達比古/監督=鷹森立一)

夜の渋谷で、2人の女子高生が不良グループ(今で言う半グレ集団?)に拉致されます。

連中はいつも遊びでナイフ投げをやってるんだけど、作り物のターゲットに飽き足らず、生身の人間を標的にすべく2人をマンションの一室に連れ込んだのでした。



いいですね? これはフィクションですよ? お芝居ですよ? 分かってますか事務局さ〜ん?

で、ヤツらにとってこれは遊びだから、殺意は無いワケです。人に当たるか当たらないかのギリギリを狙ってナイフを投げ、そのスリルを楽しんでる。



結果、リーダーの和也(貞永 敏)が手元を狂わせ、投げたナイフ(と言っても小道具ですよ?オモチャですよ?)が女子高生(という設定の俳優さんですよ?大人ですよ?)の心臓を貫いてしまう!(っていう芝居だよ?物語だよ?それくらい見て判らんのかクソぼけがあぁぁーっ!? ←もちろん冗談ですよ?😊)



そんなワケで遊びは中止。人間ターゲットを免れた圭子(萩原佐代子)は口止め料として百万円の札束を握らされ、開放されます。そう、主犯の和也は政界にも顔が効く資産家のドラ息子なのでした。



女子高生の遺体が工場跡で発見され、警視庁殺人課が動き出します。彼らの辞書に「謎解き」などというまどろっこしい文字は載ってません。被害者の身元はすぐに判明します。



百万円に眼がくらんだワケじゃなく、報復が怖くて名乗りを挙げなかった圭子だけど、遺体安置所で友達のお母さんが号泣する姿を見て、たまらず刑事たちに全てを打ち明けます。



あのとき目隠しをされてた圭子の、断片的な記憶を頼りに殺人課の捜査が進み、主犯=和也の身元もあっという間に判明します。突っ立って謎解きしてるヒマなど彼らには無いんです。

本当の捜査とはなにか? 誠意って、なにかね? 例えば、和也のグループでいちばん気の弱そうなヤツを引っ張って来て2〜3発お見舞いし、犯行に使われたマスクを無理やり被らせりゃ取調べなんざ5分もかかりません。



見たか、これが本当の刑事ドラマだっ!

しかし、証拠がありませんw

もちろん容疑を否認する和也は、よりによってミスター(菅原文太)に買収を持ちかけて来ます。

「刑事さん、安月給がイヤならウチに来ない? ボディーガードが欲しくてね」

「……いずれ警視庁をクビになったらお願いします」



「ただし私は、飼い主に噛みつくクセがありましてね」

はい、ご愁傷様。一番怒らせちゃいけない人を怒らせたドラ息子が、なんとか五体満足なまま刑務所に行けることを祈るばかりです。ミスターの辞書に「コンプライアンス」なんて単語は載ってないし、仮に載っててもハナから読む気は無いでしょうw

しかし子も子なら親も親。資産家である父親(鈴木瑞穂)は国会議員を伴い、ミスターの上司である田丸刑事部長(鶴田浩二)を料亭に招待し、昇進をエサに買収しようとします。つくづくアホですよねw



「私はね、あなた方が考えておられるような有能な男じゃない。したがって一生、部長職でけっこう」

そりゃそうです。あのクレイジーな殺人課の猛者どもを野放しにしてる上司が、出世など望んでるワケがない!



そして体力と暴力でなんとか証拠をつかんだミスターたちは、海外脱出を図る和也を空港の目前で捕まえ、逮捕状を突きつけます。



「バカバカしい」

「俺もバカバカしいよ」



「殴ったな? 親父さえ殴ったこと無い、この俺を!」

アムロみたいなことをほざくドラ息子に、ミスターの誠意ってパンチ120発と、何かねキック101 発がさらに炸裂!



「今度、親父に会ったら言っといてやるよ。息子を殴らなかったのは間違いだったとな」

「そ……そうなんだよ……親父は、殴ってさえくれなかったんだよ!😭」

さんざん甘やかされて育ったドラ息子の、ありがちな末路。女子高生を殺すつもりは無かったのがせめてもの救いで、そうでなければマグナム百発で挽肉にされてた事でしょう。

「どっちが悪いんだ。親父か、息子か……」



まあ、どっちもどっちでしょう。クズが育てりゃクズにしかなりません。

実に後味悪い事件だけど、ミスターがしっかり「目には目を」で成敗してくれたから良かった。何度でも言います。これが本当の刑事ドラマなんです。

人に暴力を振るえば、ヤクザより怖い刑事さんに100倍殴られる。そういうのを見せて恐怖を刷り込まないと暴力は無くなりません。ただ突っ立って謎解きしてるだけじゃナメられる一方でしょう?

ミスター、カムバック!



セクシーショットは圭子役の萩原佐代子さん。この直後に『ウルトラマン80』で女ウルトラマン「ユリアン」こと星涼子を演じられる女優さんです。

以後も『科学戦隊ダイナマン』や『超新星フラッシュマン』等でご活躍。今回、女子高生をひどい目に遭わせる半グレ集団の中には、後に『ダイナマン』で佐代子さんと共にヒーローを演じるJAC俳優=春日純一さんも混じってました。



念押ししとくけど、このヌードグラビアを撮られたときの萩原佐代子さんは、とっくに20歳を越えてますからね。頼むよホントに。ああ面倒くさい!


 


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2 コメント

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Unknown (Kawakami(偽者))
2022-08-26 06:52:28
リーダーの和也役 貞永 敏さんだったんですね
多分再放送ですがこの回はワタシも見たことがあり
記憶に残っています
リーダーの和也、ずーと白竜氏だと思ってました(笑)
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Unknown (harrison2018)
2022-08-26 11:07:39
現在でもそうかも知れませんが、特に昭和のドラマは、金持ちや権力者の二世に対する怨念が凄まじいw 世の不平等を象徴する存在ですもんね。

白竜さんに似た俳優の貞永敏さんが、著名な映画監督のご子息なのは、なかなかキツいブラックジョークです。
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