ハリソン君の素晴らしいブログZ

新旧の刑事ドラマを中心に素晴らしい作品をご紹介する、実に素晴らしいブログです。

『ザ・ガードマン』#260~#263

2022-11-13 21:31:27 | 刑事ドラマ'70年代

私が生まれた1965年=昭和40年にスタートした大映テレビのアクションドラマ『ザ・ガードマン』も、200回を越えた辺りでモノクロからカラー放送に切り替わったみたいです。

民間の警備員なのに制服を着ず、颯爽と決めたスーツ姿でなぜか事件を捜査し、時には拳銃を手にして犯罪者と闘う「東京パトロール」のガードマンたち。



「キャップ」こと高倉隊長(宇津井 健)を筆頭に、清水隊員(藤巻 潤)、小森隊員(中条静夫)、杉井隊員(倉石 功)、吉田隊員(稲葉義男)、そして榊隊員(神山 繁)というレギュラー陣。

もう1人、荒木隊員(川津祐介)もいるけど登場頻度が低く、今回ご紹介する4本には出てきません。

1970年の3月から4月にかけて放映された、この4本。春の改編期、かつ番組スタート5周年記念って事もあり、ゲストの顔ぶれがやたら豪華です。

第260話『二人の妻を持つ男』では、大島渚夫人としても知られる小山明子さんが、交通事故で半身不随になった悲劇の女性としてご登場。



で、その事故を起こしたスター俳優の伊丹十三さんと結婚するんだけど、伊丹さんは妻の主治医である中原早苗さんとチョメチョメな関係に。

それを知ってしまった明子さんは、ヤクザがうっかり落としたヘロインを偶然拾い、それを利用してヤクザたちを手玉に取り、伊丹さんと早苗さんを殺させようとする。

それをガードマンたちが命懸けで阻止し、ヤクザをやっつけるワケだけど、なぜ警察を呼ばない!?



元を辿れば伊丹さんが起こした事故が悲劇の始まりで、ほんと交通事故には気をつけないとダメよねっていう教訓話でしたw(ホントにそういう会話で終わってる)

後にご自身も大物映画監督となられる伊丹十三さんが、大島渚監督夫人である小山明子さんの夫に扮し、深作欣二監督夫人の中原早苗さんと浮気しちゃうという因縁(?)が面白いです。



第361話『モロッコの真っ赤な太陽』はアフリカ・ロケ編。モロッコでスパイ組織に拉致された日本人特派員を救うため、ガードマンたちがカサブランカ、マラケシュ、そしてモロッコ砂漠を舞台にインディ・ジョーンズばりの大暴れ! なぜ、警備員がっ!?

山崎 努! 緑 魔子! 稲野和子! 西沢利明! そして西村 晃!という驚愕のゲスト俳優陣!



今回に限らず『ザ・ガードマン』のアクションはなかなか派手だし、俳優陣が吹替え無しで身体を張り、けっこうムチャな立ち回りを見せてくれます。しかし、返す返すも、なぜ警備員が!?



『仮面ライダー』でも初期は主役の藤岡弘さんが自らヒーローコスチュームでアクションされてたそうだし、当時はスタントマンに頼らないのが当たり前だったんでしょう。

それはやっぱり、迫力や熱気となって画面から伝わって来ます。そういうのを観て育った我々世代が、CGで偽造された昨今のアクション物に満足できるワケがない!



第362話『ダービーで大もうけする方法』はサブタイトルこそ呑気だけど、成田三樹夫&睦五郎という、顔が怖すぎるヤツらが競馬場の売上金を強奪し、ガードマンたちに成敗されちゃう九州ロケ編。

東京の警備員がなぜ九州まで!? そしてなぜ警察に頼まない!?



さらなるゲストは三谷昇&新井茂子。三谷さんがお若い!



阿蘇山を舞台に壮絶カーチェイス、そして今回はセスナ機まで飛ばしてスカイダイビングと、なぜか警備員たちが捨て身のアクションを展開!



しかし今回、主役はどう見ても成田三樹夫さんで、ジェームズ・ボンドも真っ青なカッコ良さ。こういう役者さん、今ホントいないですよね。



入試問題の漏洩事件をなぜか警備員たちが捜査し、解決する第263話『裏口入学は死を招く』も、戸浦六宏、しめぎしがこ、今井健二、平泉 成、渡辺文雄、石橋蓮司、内田 稔、小松方正etc…とゲスト陣がまた豪華! そしてお若い!



それにしても女優さんがいちいち色っぽいですよね。今回の4本の中でヌードグラビアを発表されてる方は緑魔子さんぐらいだけど、脱がなくても皆さん充分セクシーです。それは男優さんにも言える事かも知れないけど。



『ザ・ガードマン』も犯罪者側にドラマが傾きがちだけど、これだけのゲスト俳優が揃えばまったく飽きずに観てられます。

もちろん、常に全身全霊でカッコつけてくれる宇津井健さんはじめ、レギュラー俳優陣も皆さん魅力的。特に中条静夫さんや神山繁さんが身体を張ってアクションされてるお姿はレアだし、感動さえ覚えます。

そして何より、民間の警備員がアフリカくんだりまで行ってスパイや殺し屋と闘う、理屈をまったく無視した内容がホントたまりませんw やっぱ昭和サイコー!✨


 


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10 コメント

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Unknown (harrison2018)
2022-11-16 21:42:27
宇津井さんって、もとは特撮ヒーロー俳優なんですよね。スーパージャイアンツっていうシリーズ映画の主役で、アクションはお手のもの。ちょっとオーバーな演技もその名残りなんでしょうw
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Unknown (あや)
2022-11-16 21:28:19
懐かしい番組です。自分は東北の某県出身でテレビ局が少なくて、土曜日の午後枠でだいぶ遅れていわば再放送のような形で放映されてました。宇津井さんと言えば「ザ・ガードマン」というイメージです。渡鬼の優しいお父さん役もよかったけど、やはりこの番組が宇津井さんらしいなと感じます。
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Unknown (harrison2018)
2022-11-16 12:59:11
私もリアルタイムでは観ておらず、「懐かしのテレビ特集」みたいなバラエティー番組で断片的に観ただけでした。こうしてDVD等でちゃんと鑑賞できる時代が来るとは、夢にも思ってなかったです。
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Unknown (さくらもち)
2022-11-16 09:51:44
私も番組は知っていましたが、当時小学生低学年でまだ見ていませんでした。成田三樹夫さんは「江戸を斬るIII」の脇坂重蔵役が好きでした。確かに、こういう役者はもういませんねぇ。
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Unknown (harrison2018)
2022-11-15 22:08:27
なにせ半世紀も前ですから、石橋蓮司さんの頭もフサフサですw ルックスも演技も皆さんホント個性的で、濃い!

特に、そこまでカッコつけんでも、って言いたくなる宇津井健さんの濃すぎる演技は、ぜひ観て頂きたいです!
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Unknown (1938goo)
2022-11-15 17:11:58
皆さん若い!いい歳の姿しか知らないので、驚きました。しかも顔が濃くて個性的…。こう言う顔した俳優、最近はいない気がします。山崎努って悪役も出来そうですよね〜。
こないだ見た松本清張サスペンスは悪役っぽい役でした。
しかしガードマンが何故アフリカ??子供たちが見たら「将来の夢はガードマン」と言いそうですw。
これは見なくてはなりません。レビュー、ありがとうございました。
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Unknown (harrison2018)
2022-11-14 10:35:09
ガードマンって、そういう仕事だと思い込んじゃいますよね。後にNHKの『男たちの旅路』を観て、なぜガードマンが悪者と闘わないのか不思議に思ったものですw

ウソと言えば大ウソだけど、夢があってホントに良い時代だったと思います。
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Unknown (ムーミン)
2022-11-14 09:32:09
当時小学生の低学年だった私にとってアクションドラマといえば「ザ・ガードマン」と「キイハンター」でした。藤巻さんが準主役でアクションの中心でしたね。私は真面目なサラリーマン風の中条さんが何故か好きでした。中条さんも身体を張ってかなり悲惨な目にあっていたような気がします。危険と隣り合わせの過酷な任務を遂行するガードマン達がまさか単なる民間の警備員だったとは子供だった私は全く知りませんでした。
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Unknown (harrison2018)
2022-11-14 00:19:07
この番組の若手イケメン枠は藤巻潤さんと倉石功さんって事になるかと思いますが、お二人とも逞しくて昨今の中性的なイケメンとは全然違いますね。

宇津井さんや中条さんのハードアクションはほんとに貴重。レンタルDVDも出てるのでオススメしておきます。ツッコミどころ満載だけどw
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Unknown (ひさ)
2022-11-13 23:56:09
こんばんは。
この番組見たことなくて、私的には宇津井健さんはさすらい刑事旅情編、中条静夫さんはあぶない刑事の印象が強いけど、両番組ともお二人アクションシーンが皆無で、ザ・ガードマンはその二人のアクションが見れるというだけで大変興味あります。
それにしても、甘いマスクのイケメンがメンバーに少ないというか、渋い面子が逆にカッコいいです。
特捜最前線とか、ヤローばっかりの刑事アクションドラマに憧れます。
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