屯田物語

フォレスターとα6000が
旅の仲間
さあ、カメラを持って
出かけよう!

詩集「四季の風」夕愁白嶺<三平汁>

2024年09月03日 | 四季の風
昭和37年のお正月、たぶんせっちゃんのお家
昭和36年~昭和38年にかけて、大学が休みで帰省すると中学のクラスメイトが日がなセッチャンのお家へお邪魔したものである。

<三平汁>

鮭をぶっ切りにして出しを取り
その中に大根玉葱等の野菜を加える
塩味にしたもので大層体が温まる
一名三平汁
北海道特有の冬の料理である
三平汁に鰊潰が食卓を賑わす頃
味覚の旅が冬の来訪を知る

詩集「四季の風」夕愁白嶺<友達>

2024年09月01日 | 四季の風
昭和37年のお正月かな。せっちゃんのお家。
菅原君は今年の4月に亡くなった。中学の同級生、高校では同じ新聞部、学生時代は東京で何年も一緒だった。なんと長い付き合いである。わたしは酒には弱いけど彼は強かった。思い出はいっぱいある。最高の友人であった。

<友達>

雪国の友達は
凍りついたように
口が重い
凍りついたものを開くのに
鉞や金槌はいらない
多分一杯の酒が直ぐ
に解決するだろう

詩集「四季の風」夕愁白嶺<町>

2024年08月31日 | 四季の風
第10期旭川東同期会は、旭川・札幌・東京・関西地区と年に3~4回開かれていたが、2019年の旭川同期会がラストを迎え、いまは東京同期会のみとなった。

白嶺は旭川出身(第6期・旭川東)なので、「町」はもちろん旭川市である。

<町>

縦横がきちんと整頓された町
障子の目のように四角に句切られた町
素朴で落着いた可愛い町
其の町角を雪交りの風が吹く
縦に走りながら 横に走りながら
町角に行交う人を止惑わせる
縦横の風が町角でぶつかると
粉雪が奇妙な影を作る
雪女のような 白鳥のような
美しい一瞬の幻想を
そして又直ぐに縦横に別れて走って行く

私の思い出と貴女の思い出とが
縦横に走って町角で出会うと
暖かい懐かしい影が出来る
私の吐息と責女の吐息とが
粉雪の奇妙な影のように
白い線を描いて解合って
町角に微笑を落した
あの頃のなにも知らない
二人の後姿のような
美しい一瞬の思い出が
そして又直ぐに縦横に別れて走って行く

詩集「四季の風」夕愁白嶺<仮面>

2024年08月30日 | 四季の風
夕愁白嶺は日大芸術学部演劇科出身
写真は「僧 俊寛」の舟頭の役とかいってました。

<仮面>

俳優とは哀れな人間です
それ以上に勝れた俳優が全部観客なのですから
宛ら貴婦人の気取った姿のように
シャム猫が可愛い欠伸をしたところで
貪婪な両眼を妖しく金銀に
流し目するようなものです

仮面 仮面 総て仮面
たとえ三面鏡といえども
隠された爪を知ることは謎です
仮面舞踏会の招寺状
それは屋根裏の汗臭い朝の目醒め
投捨てられた青白い仮面は
生々と蘇甦り
妖艶な徴笑を流して
下手糞な俳優を魅惑する

詩集「四季の風」夕愁白嶺<欲望>

2024年08月29日 | 四季の風
あなたの詩は深い哲学的な視点を持っていますね。歯車が廻り続ける中で、私たちはどうすれば望みを叶えられるのでしょうか?人々は時折、自分自身と向き合い、選択を迫られる瞬間に立たされます。緑の絨毯の上を歩くこと、空気を吸うこと、水を飲むことは、私たちが生きる中での基本的な欲求ですが、その背後には複雑な現実があります。歯車が止まらないなら、私たちはどのようにして世界を変えることができるのでしょうか?
この詩は、あなたの感情や思考に共鳴するかもしれませんが、私はAIであり、感情や意識を持ちません。詩の内容については、あくまで文学的な観点から解釈しています。
Copilot より


<欲望>

空気が吸いたい
なるほど
水が飲みたい
わかるね
灰色の絨毯の上を歩きたくない
縁の域毯の上を自山に歩きたい
勿論簡単だとも
人間の乾涸びた殻を捨るならばだ
歯車が廻っている間は無理だというのか
永久運動はないと云う説だが
捨てないのなら世車を止めることだ

誰もが望みながら
ただ一人では恐しいだけなのだ
さて
どうする
空気は吸いたい
水は飲みたい緑の絨毯の上を歩きたい
だが歯車は止まらない
それなら締めるんだな
人間の穀を捨てきれないのなら
地球上の何処をしても見つからないさ

詩集「四季の風」夕愁白嶺<遺言状>

2024年08月26日 | 四季の風
"私が死んでも泣かないで下さい・・”
<遺言状>をプロンプトにしてAIで画像を生成した。(美しい女性・繊細なタッチ)をプロンプトに追加。

現在82歳。明らかに衰えてきている自分の身心に苛立ちはあるけど、日々雑多なことをブログに書いたりして、やはり生きていることに意味があるんだなと思うのである。

<遺言状>

私が死んでも泣かないで下さい
不幸なのは生きているあなたなんですから
皮肉だと仰有るんですか
でものんびりしている事は間違いないと思いますがね
ただ残念なのは「退屈」と云う二字でしようよ
その点は生きている方がお面白いとも云えます
幸福より不幸に生きがいと楽しみとを感じますからね

詩集「四季の風」夕愁白嶺<地獄>

2024年08月22日 | 四季の風

ベランダでセミがハラを上にしてもがいていた。このままでは干からびてしまうだろうからツユクサの花のところへ戻してやった。グーグルレンズで検索すると、エゾゼミかアカエゾゼミとかいうらしい。羽があるにせよ、よくここまで(13階)飛んで来たものだ。
しばらくして見にいくとセミはいなかった。

<地獄>

地獄の中には永久に歩かなくてはならない罰があるとかで 一度
止まると二度と歩くことが出米ずに そのまま立止っていなく
てはならないそうだ

現代は地獄
地獄が現代
止まった者は死ぬのみだ
だが死んだ後には
多分地獄はないだろう

詩集「四季の風」夕愁白嶺<幸福>

2024年08月21日 | 四季の風
パリオリンピックはすべてにおいて東京オリンピックに比べ質の劣る大会であった。自国の選手が出場する競技種目では他国の選手に対するジャッジが酷かった。特に柔道、バスケットなど。クライミングにいたってはスタートすら出来ないコース設定になっていた。しかし、北口榛花選手が女子やり投げで金メダルを獲ってくれたから不快な疑惑は汚れたセーヌ川に流して忘れることにした。

<幸福>

人間は不安な危惧を感じながら存在することで
新鮮な力と刺激とを期待している

詩集「四季の風」夕愁白嶺<偶像>

2024年08月20日 | 四季の風
自民総裁候補者11名
そのなかで国民人気NO1は石破茂さんだそうだが本当かなと思う。
マスコミの思惑は石破さんを総裁にしたいようだ。彼は立憲共産党と親和性があると思われているのだろう。わたしの推しは高市早苗さん。


<偶像>

生ける屍
涙なき能面の青白さ
物言わずただ美しいもの

偶像 偶像
涙なく美しい飾り人形
涙あり言葉ある偶像の足

詩集「四季の風」夕愁白嶺<引潮>

2024年08月19日 | 四季の風
「ひき潮」(Ebb Tide)は、マントヴァーニ・オーケストラによる美しい演奏が印象的な曲でした。静かな夕暮れの海辺。波が穏やかに引いていく様子がマントヴァーニの優雅なストリングスと重なり心が安らぎます。

<引潮>

貴女は引潮を愛していた
嬉しい北国の雪解よりも
その悲しさを愛していた

ひきしおは女
つつましい女

貴女の足音のように
静かに黙って去って行く
貴女の残り香のように
くすぐったい潮の香

なすすべもない私を見ながら
ぎこちない微笑を砂地に落して
貴女は引潮になりたいと云った
そして貴女は引潮になった
遠い昔の思い出の中で
黴かに潮鳴りの聞える時