詩集「四季の風」夕愁白嶺<詩集> 2024年08月17日 | 四季の風 <詩集> 一女性の与えた愛情が 迷える男を詩人にした 一女性の与えた印象が 五年目に詩となった 一女性の不幸な婚約が 増 々 男を詩人にした 一女性の不幸な結婚が 五年目に詩となるだろう
詩集「四季の風」夕愁白嶺<放談> 2024年08月12日 | 四季の風 <放談> 謎謎遊び謎遊び 寄木細工の現代人 現代が浮気をしました 見つからねばよいが 人間が創造した小さな世界 自己満足の現代 現代は舗装道路 自由に道は選べない 欲望 死 現代 人間性 機械 精神病 私でない私が存在する 現代は魔術師 分業の分業 現代人は蟻である 現代人は歩かない 走るだけだ 泣きっ面の悪戯子 現代人の破壊の破壊 現代人はすねかじり 食う為に生きている
詩集「四季の風」夕愁白嶺<街角> 2024年08月10日 | 四季の風 <街角> 街角に雪虫が騒ぐ やがて雪虫が消えて 街角に雪が騒ぐだろう 街角に吐く息が白い やがて雪が降って 街角に吐く息が凍るだろう 街角に佇む人 雪が降り積って 街角に長靴の跡が残る 街角に乾涸びた夜 雪が降り積って 街角に白夜が寒い
詩集「四季の風」夕愁白嶺<星> 2024年08月09日 | 四季の風 <星> 蜘蛛の糸の露 水晶の霜柱 海に撒く真珠玉 海に鏤めた貝殻 貴婦人の夜会服 真夜中の大都会 Copilotに<星>の感想を聞いてみました。 美しい詩ですね。これは日本の自然や文化を詠んだものでしょうか?もしそうであれば、蜘蛛の糸の露や水晶の霜柱は、季節の移り変わりや風景の美しさを感じさせますね。また、貴婦人の夜会服や真夜中の大都会は、都市の輝きや社交界の華やかさを思わせます。素敵な詩を共有していただき、ありがとうございます。🌟
詩集「四季の風」夕愁白嶺<雪> 2024年08月08日 | 四季の風 <雪> ──雪 ──大きい ──牡丹雪 ──今夜は積もるね ──鈴の音 ──こんな遅くに ──重たそうだなあ 大きな牡丹雪が降る夜は、静かで幻想的な雰囲気がある。 鈴の音が聞こえるなんて、絵本の中の物語のようである。
詩集「四季の風」夕愁白嶺<散歩> 2024年08月07日 | 四季の風 <散歩> 私は空を行く 雨上りの水溜りを見ながら 落ちて久遠の底を 想像の翼で飛んでいく感覚がやはり新鮮ですね。 なお、詩人の夕愁白嶺は旭川東高卒(第6期)の先輩です。
詩集「四季の風」夕愁白嶺<四季> 2024年07月17日 | 四季の風 東鷹栖の旭川3号墓地に父と松江さんのお墓をたてた。 生前の父と兄との約束を果たせてほっとしている。 墓碑には兄の詩を刻んだ。 私の中に何がある 春 夏 秋 冬 四季がある 白嶺 兄が20才のときに出版した詩集「四季の風」の一篇である。 わたしの好きな詩であり、この詩が父と松江さんの魂にやすらぎをもたらしくれると信じている。
詩集「四季の風」夕愁白嶺<落ち葉キノコ> 2022年10月11日 | 四季の風 <落葉キノコ> 旅立ちの朝 落葉キノコの 土匂う味噌汁の味が せめても故里の慰めだった 美しい心を傷付け それ故に傷付いた心に 初秋の風は冷たかった 何も彼も失った後には 大きな悔恨が残った 忘れようとすればする程 忘れ得ぬ傷が 苦しい悩みと 呵烈な鞭となって 一生の重荷となった 朝 妹が作った 落葉キノコの 温かい味噌汁の味が せめても故里の銭別だった