屯田物語

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風立ちぬ、いざ生きめやも

2011年09月15日 | 日常


iPadの青空文庫で「風立ちぬ」を読む。
堀辰夫の代表的な作品である。

八ケ岳山麓のサナトリウムで療養する婚約者節子、
そしてやがて訪れる死を見つめつつ、生の意味と幸福を模索してゆく「私」・・

「幸福の思い出ほど幸福を妨げるものはない」


八ケ岳の主峰は赤岳である。
早朝、赤岳頂上山荘を出立し北八つの尾根伝いに夏沢峠を経て黒百合ヒュッテから渋温泉に下山した。
高原の爽やかな風に吹かれて歩いたときのことは今でも忘れられない。



堀辰夫は立原道造と親しかったので、
彼のことに触れた堀作品があるかもしれない。
さっそく検索してみると・・
「雪の上の足跡」では立原道造のことを大切な思い出として語っていた。

立原は、僕がはじめてここで冬を越したとき、二月になってからやってきた。
あいにく僕が病気で寝こんでいたので、君のように、ひとりで林の中を雪だらけになって歩いて帰って来たっけ。
そのときの詩だろう・・


さて、”そのときの詩”を探してみなければ、
「深い雪の底に夏の日に咲いていた花がそのまま・・」
これが手掛かりとなりそうだ。