屯田物語

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晩秋の桂沢湖 黄昏を迎えて

2005年10月24日 | 
    いつしらに
   夫は父の如くなり
   子の如くなり
   逝きてしまいぬ  

   食卓の
   亡き子の椅子はそのままに
   わずかな風の
   通り道なり


葬儀が二つ続いたせいなのか。
日曜日のNHK短歌をみたとき、とくに印象に残った二首である。
自分が亡くなったあとのことはわからない、
しかし、自分ひとりが残されたとしたら、
   ・・・の椅子はそのままに
このような気持ちになってしまうかもしれない。

女は悲しいことがあると、思い切って泣く、必ず泣く。
何年かあと、泣いたことは憶えていても、
なぜ泣いたのかは憶えていない。
男は、泣かない、多分泣かないと思う。
ただ、うじうじと、その悲しみを引き摺るだけ。

夕暮れ近い桂沢湖である。



桂沢湖は桂沢ダムの人造湖である。
あのエゾミカサリュウの馬鹿げた工作物をのぞけば、
いたって穏やかな風景であった。





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8 コメント

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なんて (tsukiko)
2005-10-24 10:03:30
かわいらしい色合いなんでしょう。 組み合わせようと思っても組み合わせられない色たちですね。 幼子が拾って集めたおままごとみたいな色です。 

男は泣かないんですか。 

男も泣いていいのに。

やっぱり女のほうが生きるのが上手なのかな。

(上手というか図太いというか・・。)

あ、 「上手」って ”じょうず” とも ”うわて” とも読みますね!
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センシブル (枯雑草)
2005-10-24 20:58:51
今日は、また情感溢れる歌のご紹介とコメントですね。それにしても、桂沢湖の水面の静かさ、美しさ。それと、こんな色、自然にあるんだろうか思えるような赤い紅葉。生きることって悲しいことも多いなーなんて思いますよ。
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心に沁みる (ぶちょうほう)
2005-10-24 21:19:09
春様 こんばんわ

心に沁みる短歌を見せて頂きました。

そして目に沁みるだけでなく、心にまで沁み込むような紅葉ではありませんか。

とくに一番下の画の真ん中の真っ赤は有り得ないほどの赤ですね。

橋の下には空の写りこんだ凄い色の水面が見え、陰影の強い感じとなりました。
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さて、実際に当面すると (大阪のヒラク)
2005-10-25 22:53:45
ジタバタして、正に「往生際」が悪くなるのかも知れない...のですが。

何年か前から、「人間、一度は死ぬ(死ねる、死んだらおしまい)から、今、生きていけるのだ」と思っています。未来永「劫」に生き恥をさらすのではないことの「救い」。



私も「泣か(け)ない」人間(「男」ではなく)です。それを、「人間としてとんでもない欠落かも知れない」と思って(悩んで)います。
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女性は手強いのだ・・ ()
2005-10-26 22:39:36
tsukikoさん、こんにちは!

悲しいときは男も泣けばいいのでしょうが、これがなかなか泣けないですね。

女は悲しみを涙で流せるから、あとはさっぱりということでしょうか。

そう単純ではないことはわかっていますよ。

でも、やっぱり女性は手強いですね。(笑)
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やはり長いかも・・ ()
2005-10-26 22:42:43
枯雑草さん、こんにちは!

男に平均寿命は78歳、

わたしは、あと15年しか(も)ありません。

これを長いと判断するか、短いと判断するかですが、自分で死ぬ時期を

選べないのはつらいところです。
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柄になくセンチに・・ ()
2005-10-26 22:51:17
ぶちょうほうさん、こんにちは!

連続して葬儀が続くと、なんとなく人生に終焉について柄になく考えてしまいました。(笑)

短歌二首はそのときのわたしの気持ちに深くしみこんでしまったわけです。

桂沢湖のダム周辺の紅葉はきれいでした。

ちょっと場所が違うだけで、ずいぶん風景の輝きはことなるものですね。

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悟れない男・・ ()
2005-10-26 22:56:35
ヒラクさん、こんにちは!

わたしも泣けない男の一人ですが、

>一度は死ぬ(死ねる、死んだらおしまい)から、今、生きていけるのだ・・・



なかなかこのように悟りを開けない弱さと狡さも持っています。(笑)



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