HASSY局長のハサカル日誌

伊勢志摩バリアフリーツアーセンター事務局長HASSYが
日々のハサカル(気になる)出来事など記録していきます。

0804:世の中の歯車が動く法則

2006-08-04 11:27:16 | HASSY語録~ばりふりつぶやき~
今日は知人の告別式でした。
23歳。
急性骨髄性白血病。
去年の秋に発症して、半年とちょっと。
発症はちょうど同じ病気で本田美奈子がなくなった頃です。
不安だったろうな、心配だっただろうな。

今月に臍帯血移植をする準備をしているところでした。
移植前ってそれに戦うためにかなり際どい治療を行うらしいですね。

2年前、ツアーセンターで内宮前にて車椅子貸出キャンペーンを行ったときに、手伝ってくれたときは元気でした。みんなと同じ若々しい女子大生。

白血病っていろいろあるんですよね。復活している人そうでない人。
復活する人だと思っていました。
そう信じていました。
闘病中もずっと、ブログを書いていた彼女。
読んでは、がんばっているな~、戦っている~と、影ながら応援していました。

イセシマン姿で、病院にみんなでお見舞いにも行きました。
少しでも元気を出してもらおうと。

がんばって「生きたい」思いを抱きながら亡くなっていく人もいれば、がんばらなくても生きている人はいる。
世の中そんなバランスなんですね。
それがいいバランスなんでしょうね。

うちのパートナーも十数年前に、九死に一生を得たけれど、こうして今も死なずに生きてこれたには何か意味があるのだと彼もよく言っていました。

私が言うのもなんですが、パートナーの生きた意味のひとつは私を動かすためだったのかもしれません。
現に彼に会わなければ、今こうして活動している私はないわけですから。
そして、バリアフリー観光地伊勢志摩という発想も生まれなかったも知れません。

彼の十数年前の時点では、誰も動かしておらず、死んでも誰も動かせない人物価値だったのかもしれない。(ごめんよ、パートナー)
だからあの世から突き帰されたのだろう。
いわゆる「不合格」。

当時の私もそんな価値あるわけはなかった。

彼はこの与えられた十数年の間で私をはじめとした人を動かして、そして、私も誰かを動かしている。
そしてこれからも、自分たちで気づかないところで、人を動かし、その人も誰かを動かして…。
突き帰された意味はあり、突き帰した誰か?もホッとしていることでしょう。


自分が何かコトを起こし、達成することが意味ではなく、誰か一人でも動かすことが意味のあることで、それにより世の中の歯車を少し、ほんの少し動かしているのでしょう。
小さな歯車から少しずつ波紋が広がるように大きくなっていく。
または小さな歯車が突然大きな歯車を動かしことだってある。
大小さまざまな歯車がいろんな力で動いている世の中。
そんな目で見てみてください。
間接でしか繋がらないことでもなく、どこかの歯車が少し力強く動き出したことにより、全然違う遠い歯車が力強くなることもあります。
空気のようにどこかに響く。


彼女の23年間はたくさんの人を動かし、そしてその死により、また新たな歯車が動き出すのでしょう。あの世から「合格印」をもらって。
だから今日も彼女の死できっといくつかの歯車が力強くガッチャンと動き出したかもしれません。
彼女が生きた証として。

合格印をもらった彼女はがんばったごほうびに、ゆっくりたっぷりの休暇がもらえることでしょう。
安らかにそして、自分が残した歯車をどのように動いていくのか見ていてください。