さて、報告です。
本日は浮き沈みが激しい一日でした。
まず、朝からホテルを出て、中部ろうさい病院へ。
パートナーは既に点滴されている状態でした。
さて、手術の準備です。
長時間身体を動かさないので、エコノミー症候群(今はこう言わないか?)にならないように、血栓がたまりやすい足をむくまないよう、サポートするための靴下を着用。
ハイソックスです。
そして予定より、少し遅れ気味に手術室へ。
手術室手前までお見送りをして、私は家族待合所へ。
看護婦さんが終わったら呼びに来ますので…とのこと。
すぐに終わりますから~とは聞いておりましたが、20分ぐらい経ってからだろうか?手術室の方から「野口さーん」「のぐちさぁーん」と先生の声が…。
アレ?待合室まで誰か呼びに来てくれるんじゃ?
しかも声が聞こえるところと私が待っているところは見えないよ~。
だのに、先生大声で私を呼んでいる(笑)ような気がする。
もしや?と思い、廊下に飛び出てみれば、まさに先生が手術着のまま手を振り上げている。うれしそうに。
私は呼ばれるのが早かったので、実はパートナーの身になにか?などとよぎったのですが、そうではありませんでした。ホッ。
先生は二つの容器を渡してくれました。
ひとつは精液(量的には少しでしたが…)
もうひとつは膀胱へ逆流した精液入り尿。(この症状はよくあるようです)
パートナーの名誉のため、小さい画像でUP。これが大事なものが入った容器です。
採取できたと聞いたとき、思わず涙がこぼれそうになりました。
ヘンですが、なんだか感動です。
心の底から先生ありがとうございますという気持ちでした。
健康な方はこれらを見るのは当たり前?のことかもしれませんが、パートナーは事故をして以来これらにお目にかかったことありません。
脊椎の損傷位置も胸椎6番~腰椎3番と、脊損では結構上の方で、昨日先生も生殖能力大丈夫かな?キワドイところだろうな~と言っていました。
そしてこの手術で精子を出せない人は2~3割ということも昨日聞いていましたので、正直「出せない人」に入る率の方が高いと思っていました。
そんときは、そんときで…と。
そんな思いだったので、採取出来たと聞いたときは、パートナーが子供を生んでくれたかのように「でかした!!」(笑)という思いだったのです。
だから少し涙が…。
刻一刻を争うということで、パートナーは置いて私は昨夜、100円ショップで購入した入れものに大事に入れて、いざ!!伊勢へ。
先生が、傾けないようにね!!と言うから、思わず赤福を思い出してしまいました。
※赤福を持って帰るときは傾けないでください。
そして子供を抱かえるように、大事に大事に。
絶対ひったくりに合わないように、そしてこの入れ物に入った、子供になるかもしれない子たちにもう少しのガマンだから待っててねと言い聞かせるように。
中部ろうさい病院(徒歩) → 地下鉄港区役所前(電車) → 地下鉄栄駅(電車) → 地下鉄名古屋駅(電車) → 近鉄名古屋駅(電車) → 近鉄伊勢市駅(徒歩)→ 産婦人科
ざっと、乗り換え待ち時間なども含めて2時間45分でした。
途中何度も産婦人科へ電話して、位置報告をしながら。
そのたび、先生はもちろん、看護婦さんみんなが心配してくださって、なんだかとっても幸せな気分。
そんな移動中にもパートナーから麻酔から覚めたメールが届く(早っ!!)
さて、引ったくりも、置き引きも私の置き忘れも、事故もなく、無事産婦人科へ到着。
普段何気なく使う電車や、関わってくれた人たちにとても感謝した時間でした。
待ち構えていた先生が、早速精子を調べてくれました。
そーだ、私は、採取できたことだけに喜んでいたけど、問題は
・ここからどれだけの精子がいるか?
・精子は元気に泳いでいるのか?
・いやいや、その前に、はたして精子がいるのか?
ということを採取出来たという喜びからすっかり忘れていました。
重要なことです。
丁度ついた時間が診察していない時間帯だったので、私も先生と一緒に精子を探しました。
顕微鏡を見て。
精液現物
膀胱へ逆流した精液入り尿(これは遠心分離機をかけます)
一生懸命探しました。
いろんな方向から、液体をいろんな形で分離したり、変えてみたり…。
イナイ。
見つからない。
普通は顕微鏡をのぞくとウヨウヨいるらしいです。
さらに、いろいろ探してみたら、ありましたっ!!
2~3匹ほどですが…。
おお、これが、そのものなのね。初めて顕微鏡で見ました。
しかし、動きません。
ピクリとも。
これでは、人工授精はムリです。
私ってば、顕微鏡をのぞきながら、「動けーっ」なんて叫んでみたりして。
でも、ムリです。
耳はありませんから…(そういう意味ではないって)
もうこうなったら…と、先生と理科の教室のように、じゃ、この液体も見てみましょうと、分離した液体を色々見てみたり、単眼の顕微鏡で慣れたら、双眼の顕微鏡で見る練習してみたり。
ブルーになんてなっていられないです。
今を楽しまないと。
だって、こんな風に顕微鏡で見せてもらえるなんて、そうめったにないこと。
一泊二日がかり(正確に言えば、私はそのずっと前から注射をしたり土壌を整えてきました)のプロジェクトでやってきて、ドキュメントものです。(自分の中で)
しかし、ドキュメントは、プロジェクトは、そう簡単に終わらせてくれないのです。
ここからが更なる試練?
逆境があるからこそ、プロジェクトは燃えるのです。(あ、逆境ナインの見すぎか?)
ということで、仕切り直しです。
応援?して下ったみなさんには、採取できたよ~とぬか喜びさせてしまいましたが、現状はそんなに甘くありませんでした。
パートナーも私もまだまだ大丈夫です。
次なる挑みは「体外受精」。
何が違うって、精子が動いていなくても未完成であってもDNAさえ卵子に入れることができれば、子供が出来るわけです。
受精を確認してから体内に入れるから、成功率も高まるでしょう。
ただし、さらに双子の率が高くなります。
普段1個の卵子ができるところを5個や10個作ったりするようにするそうですから。
パートナーは次回、更なる手術です。
今回とは違うやり方で、よりたくさん取れて、動いていない精子でもOKということで、製造工場から注射もしくはメスを入れて直採取です。
男性は想像してください。痛いです、きっと。
本当の精子は製造工場から輸送中のいろんな刺激により、活発性が出るらしいですよ。
いろいろ調べて、聞いて、勉強しなければなりません。
そして、費用ですが、まだわかりませんが、安くて30万ですが、本日先生の話からだと45万はするかもね~。だって。
チャレンジ回数×45万円。
大きいわな。
これって、そこそこ若い(←子供が生める年齢ぐらい)夫婦が出せる金額かね?
金銭面で諦める夫婦もぜったいいるはず。
ソレを考えると、行政補助や一部保険がきくなどができればいいですよね。
ということで、まだまだ終わらぬ、プロジェクト、またこの日誌でまた経過を伝えますね。
楽しみながら、どんな結末でも前向きにね。
本日は浮き沈みが激しい一日でした。
まず、朝からホテルを出て、中部ろうさい病院へ。
パートナーは既に点滴されている状態でした。
さて、手術の準備です。
長時間身体を動かさないので、エコノミー症候群(今はこう言わないか?)にならないように、血栓がたまりやすい足をむくまないよう、サポートするための靴下を着用。
ハイソックスです。
そして予定より、少し遅れ気味に手術室へ。
手術室手前までお見送りをして、私は家族待合所へ。
看護婦さんが終わったら呼びに来ますので…とのこと。
すぐに終わりますから~とは聞いておりましたが、20分ぐらい経ってからだろうか?手術室の方から「野口さーん」「のぐちさぁーん」と先生の声が…。
アレ?待合室まで誰か呼びに来てくれるんじゃ?
しかも声が聞こえるところと私が待っているところは見えないよ~。
だのに、先生大声で私を呼んでいる(笑)ような気がする。
もしや?と思い、廊下に飛び出てみれば、まさに先生が手術着のまま手を振り上げている。うれしそうに。
私は呼ばれるのが早かったので、実はパートナーの身になにか?などとよぎったのですが、そうではありませんでした。ホッ。
先生は二つの容器を渡してくれました。
ひとつは精液(量的には少しでしたが…)
もうひとつは膀胱へ逆流した精液入り尿。(この症状はよくあるようです)
パートナーの名誉のため、小さい画像でUP。これが大事なものが入った容器です。
採取できたと聞いたとき、思わず涙がこぼれそうになりました。
ヘンですが、なんだか感動です。
心の底から先生ありがとうございますという気持ちでした。
健康な方はこれらを見るのは当たり前?のことかもしれませんが、パートナーは事故をして以来これらにお目にかかったことありません。
脊椎の損傷位置も胸椎6番~腰椎3番と、脊損では結構上の方で、昨日先生も生殖能力大丈夫かな?キワドイところだろうな~と言っていました。
そしてこの手術で精子を出せない人は2~3割ということも昨日聞いていましたので、正直「出せない人」に入る率の方が高いと思っていました。
そんときは、そんときで…と。
そんな思いだったので、採取出来たと聞いたときは、パートナーが子供を生んでくれたかのように「でかした!!」(笑)という思いだったのです。
だから少し涙が…。
刻一刻を争うということで、パートナーは置いて私は昨夜、100円ショップで購入した入れものに大事に入れて、いざ!!伊勢へ。
先生が、傾けないようにね!!と言うから、思わず赤福を思い出してしまいました。
※赤福を持って帰るときは傾けないでください。
そして子供を抱かえるように、大事に大事に。
絶対ひったくりに合わないように、そしてこの入れ物に入った、子供になるかもしれない子たちにもう少しのガマンだから待っててねと言い聞かせるように。
中部ろうさい病院(徒歩) → 地下鉄港区役所前(電車) → 地下鉄栄駅(電車) → 地下鉄名古屋駅(電車) → 近鉄名古屋駅(電車) → 近鉄伊勢市駅(徒歩)→ 産婦人科
ざっと、乗り換え待ち時間なども含めて2時間45分でした。
途中何度も産婦人科へ電話して、位置報告をしながら。
そのたび、先生はもちろん、看護婦さんみんなが心配してくださって、なんだかとっても幸せな気分。
そんな移動中にもパートナーから麻酔から覚めたメールが届く(早っ!!)
さて、引ったくりも、置き引きも私の置き忘れも、事故もなく、無事産婦人科へ到着。
普段何気なく使う電車や、関わってくれた人たちにとても感謝した時間でした。
待ち構えていた先生が、早速精子を調べてくれました。
そーだ、私は、採取できたことだけに喜んでいたけど、問題は
・ここからどれだけの精子がいるか?
・精子は元気に泳いでいるのか?
・いやいや、その前に、はたして精子がいるのか?
ということを採取出来たという喜びからすっかり忘れていました。
重要なことです。
丁度ついた時間が診察していない時間帯だったので、私も先生と一緒に精子を探しました。
顕微鏡を見て。
精液現物
膀胱へ逆流した精液入り尿(これは遠心分離機をかけます)
一生懸命探しました。
いろんな方向から、液体をいろんな形で分離したり、変えてみたり…。
イナイ。
見つからない。
普通は顕微鏡をのぞくとウヨウヨいるらしいです。
さらに、いろいろ探してみたら、ありましたっ!!
2~3匹ほどですが…。
おお、これが、そのものなのね。初めて顕微鏡で見ました。
しかし、動きません。
ピクリとも。
これでは、人工授精はムリです。
私ってば、顕微鏡をのぞきながら、「動けーっ」なんて叫んでみたりして。
でも、ムリです。
耳はありませんから…(そういう意味ではないって)
もうこうなったら…と、先生と理科の教室のように、じゃ、この液体も見てみましょうと、分離した液体を色々見てみたり、単眼の顕微鏡で慣れたら、双眼の顕微鏡で見る練習してみたり。
ブルーになんてなっていられないです。
今を楽しまないと。
だって、こんな風に顕微鏡で見せてもらえるなんて、そうめったにないこと。
一泊二日がかり(正確に言えば、私はそのずっと前から注射をしたり土壌を整えてきました)のプロジェクトでやってきて、ドキュメントものです。(自分の中で)
しかし、ドキュメントは、プロジェクトは、そう簡単に終わらせてくれないのです。
ここからが更なる試練?
逆境があるからこそ、プロジェクトは燃えるのです。(あ、逆境ナインの見すぎか?)
ということで、仕切り直しです。
応援?して下ったみなさんには、採取できたよ~とぬか喜びさせてしまいましたが、現状はそんなに甘くありませんでした。
パートナーも私もまだまだ大丈夫です。
次なる挑みは「体外受精」。
何が違うって、精子が動いていなくても未完成であってもDNAさえ卵子に入れることができれば、子供が出来るわけです。
受精を確認してから体内に入れるから、成功率も高まるでしょう。
ただし、さらに双子の率が高くなります。
普段1個の卵子ができるところを5個や10個作ったりするようにするそうですから。
パートナーは次回、更なる手術です。
今回とは違うやり方で、よりたくさん取れて、動いていない精子でもOKということで、製造工場から注射もしくはメスを入れて直採取です。
男性は想像してください。痛いです、きっと。
本当の精子は製造工場から輸送中のいろんな刺激により、活発性が出るらしいですよ。
いろいろ調べて、聞いて、勉強しなければなりません。
そして、費用ですが、まだわかりませんが、安くて30万ですが、本日先生の話からだと45万はするかもね~。だって。
チャレンジ回数×45万円。
大きいわな。
これって、そこそこ若い(←子供が生める年齢ぐらい)夫婦が出せる金額かね?
金銭面で諦める夫婦もぜったいいるはず。
ソレを考えると、行政補助や一部保険がきくなどができればいいですよね。
ということで、まだまだ終わらぬ、プロジェクト、またこの日誌でまた経過を伝えますね。
楽しみながら、どんな結末でも前向きにね。