HASSY局長のハサカル日誌

伊勢志摩バリアフリーツアーセンター事務局長HASSYが
日々のハサカル(気になる)出来事など記録していきます。

鳥羽高校授業でクロスロード

2008-10-20 17:24:04 | 講演・視察
今朝は恒例の鳥羽高校の「観光とバリアフリー」の授業でした。
前回の近鉄鳥羽駅周辺のフィールドワークをもとに、ちょとゲーム性をもたせたワークショップとして「クロスロード」を行ってみました。

クロスロード、それは、人生の岐路と考えてください。
これこれこんな状況があります、あなたはどうしますか?
YES or NO
この二つにひとつしかない状況で、人生が変わることもあるわけで…。
みなさんもそんな経験ありませんか?

あの時、アチラの道を進めば、どうなっていたのだろうか?という思い。

運命の分かれ道です




それをバーチャル的に生徒たちにも体験してもらいます。
これまた、災害の訓練のゲームを見本に作ってみました。

例えば

あなたは地元高校生です

あなたは学校帰りの電車で座っています。今日は学校の体育祭でした。いろんな種目に出て、疲れています。明日身体大丈夫かな?と思っていたら、見るからに妊婦さんが乗車してきました。小さな子供も連れています。席は、学生たちで埋まっています。みんな妊婦に気づいているようですが、誰も席を譲ろうとしません。席を譲ると同級生たちに注目を浴びそうな空気も流れています。
それでも、席を譲る?


あなたは地元の女性です

駅のトイレを利用しようと来ましたが、今日は駅の女子トイレがやたら混んでいます。長蛇の列です。やっと自分の番が回ってきました。もうガマンできないくらいです。一番奥の個室が空きました。実はこの個室、このトイレでは唯一の洋式ということは地元民だから知っていました。自分の後ろに杖を付いたおばあさんが並んでいます。明らかに和式のトイレでは利用できなさそうです。
個室をおばあさんに譲る?




あなたは肢体不自由で車いす利用の若い女性です

夢だった鳥羽水族館に行きたくて、近鉄を利用しました。改札を出たところでボランティアをしていた鳥羽高校の男子学生(かなりのイケメン)がサポートを申し出てくれました。
ちょうどトイレの時間だったので、車いす用トイレに向かいました。
上肢に力を入れられないため、便器への移乗を手伝ってもらう必要があります。
あなたは、若い異性に手伝ってもらいますか?

などなどです。
班に分かれてもらい、この質問にYES or NOをみんなで「いっせいのーで」、で出します。
そして、それを選んだ理由を班内で発表。



これ、答えが無いんですよね。
どちらも正解なんです。
YESを選ぶことにより、なんだかとても大きなリスクを背負ってしまうこともあるし、NOであっても、次の段階を考えていたりもできるし…。
究極の選択なんです。

それは、それは、みんなどちらを選んでももっともな理由があるんですよね。
なかなか自分たちにはない発想もあり、近頃の高校生の考えとかわかってくるものです。

今日は、みんなで飴をかけてのゲームをしてもらいました。



今までにない試みで、少しハラハラしましたが、今でのワークショップより、意見が色々出てきた気がしました。
この質問を考えるのもなかなか楽しかったです。
全部で24問作ったのですが、もちろん全部できませんでした。
駅ボラ活動の応用が結構使えましたよ。