写真は自生しているアセビ(馬酔木)の花です。竹を切ったので日が当たるようになり、木が元気になりました。アセビは、葉を煎じて畑の作物に散布するとムシに有効です。
さて最初の大工仕事が一通り終わって、竹薮に木を植えようと思い立ったのは2008年の冬で、田舎暮しを始めて丸一年が過ぎていました。
苗木を買ってきて、大きめの穴を掘りました。苗木は直径30センチ深さ30センチも掘れば植えられるのですが、竹薮に植えるときは深さ60センチ以上、直径1メートル以上掘って竹の根を取り除かねばと苗木屋さんに言われたのです。
ツルハシで穴を掘りはじめて、竹薮の地中がどうなっているか思い知りました。地上の竹を切り倒せば庭になると思っていましたが、地下はその何倍もすごい。竹の根はタテヨコナナメと自由自在に走り、一層二層でなく三層にも四層にもなっています。その竹の根にねらいをつけて、ツルハシを力いっぱい振り下ろす。やっと根を切ったらその下にまた根がある。
一つの穴を掘るのが半日仕事です。調子に乗って10本も苗木を買ったのにどうしよう、と途方に暮れました。
ツルハシを力いっぱい振り下ろす仕事は、70年の人生で体験したことがありませんでした。竹の切り株を一つ掘り出すだけでも、大自然に全力で挑戦している気持ちになります。穴を一つ掘るのに竹の切り株を7つも8つも掘り出さねばならない。精根尽きるほどの力を振るう。
『開拓』という自然に挑戦する気持ちのいい言葉を、うわずみだけ使っていた。祖先がやった開拓を、そのスピリットを、ぼくたちはもう忘れてるのだろうな。
さて最初の大工仕事が一通り終わって、竹薮に木を植えようと思い立ったのは2008年の冬で、田舎暮しを始めて丸一年が過ぎていました。
苗木を買ってきて、大きめの穴を掘りました。苗木は直径30センチ深さ30センチも掘れば植えられるのですが、竹薮に植えるときは深さ60センチ以上、直径1メートル以上掘って竹の根を取り除かねばと苗木屋さんに言われたのです。
ツルハシで穴を掘りはじめて、竹薮の地中がどうなっているか思い知りました。地上の竹を切り倒せば庭になると思っていましたが、地下はその何倍もすごい。竹の根はタテヨコナナメと自由自在に走り、一層二層でなく三層にも四層にもなっています。その竹の根にねらいをつけて、ツルハシを力いっぱい振り下ろす。やっと根を切ったらその下にまた根がある。
一つの穴を掘るのが半日仕事です。調子に乗って10本も苗木を買ったのにどうしよう、と途方に暮れました。
ツルハシを力いっぱい振り下ろす仕事は、70年の人生で体験したことがありませんでした。竹の切り株を一つ掘り出すだけでも、大自然に全力で挑戦している気持ちになります。穴を一つ掘るのに竹の切り株を7つも8つも掘り出さねばならない。精根尽きるほどの力を振るう。
『開拓』という自然に挑戦する気持ちのいい言葉を、うわずみだけ使っていた。祖先がやった開拓を、そのスピリットを、ぼくたちはもう忘れてるのだろうな。