古希からの田舎暮らし

古希近くなってから都市近郊に小さな家を建てて移り住む。田舎にとけこんでゆく日々の暮らしぶりをお伝えします。

竹の侵攻にもっと危機感を!

2011年03月30日 01時27分27秒 | 古希からの田舎暮らし 80歳から
 きのうは久しぶりに、西中の龍神を祀ってある山に散歩がてらお参りしました。山道を10分登るので老夫婦だけではなかなか元気が出ませんが、孫たちが来たので登る気になりました。それとコバノミツバツツジがいつ頃咲くか偵察しておきたかったのです。去年の春は両側にコバノミツバツツジの咲く山道を期待して登ったのに、もう時期を過ぎていました。
 参道はうちの裏山より日当たりがよく、裏山のツツジの咲く少し前に登るのがよさそうです。去年は4月20日に登って遅かったので今年は10日頃に登ってみます。それにしてもこの西中の山にもずいぶん竹薮が這い上がってきました。写真は参道を登りはじめた鳥居付近ですが、右側は竹がびっしり生えています。参道の下を根が伸びて左側にも竹が生えはじめています。あと10年もすれば全山竹薮になる勢いです。離れたところから山を見上げると、クヌギやコナラが竹薮の上に頭を出して樹冠状に枝を広げていますが、山に入って斜面を見下ろすと竹が木々を圧倒しています。
 三木市の「市の木」は「松」です。奈良時代に書かれた『播磨風土記』の頃からこの地は松の茂るなだらかな丘陵でした。我が家の建築中に立ち寄った村のおじいさんは「むかしはこの山も赤松が茂っとって、マツタケがようけとれたわな。それを自転車に積んで三木の街に売りに行きよったでな」と思い出話をしてくれました。
 いまでは竹がてっぺんまで這い上がり、松の木は生き残っていません。立ち枯れた松は倒れてしまい、竹薮の間にしっかり立っているのはクヌギとコナラです。竹薮の縁にはアラカシが勢いよく道路側に枝を伸ばしています。
 この写真は、東中の愛宕さんに登る参道で撮りました。中央の木は松です。孟宗竹にかこまれて枯れています。日照を求める地上の闘いよりも壮絶な根の闘いが地下で展開され、竹に敗北したのでしょう。竹薮の松はすべて枯れています。例外はありません。
 田舎の景色は心休まるいいものですが、竹薮を見ると数年後の山を想像します。先日山歩きのときに寄った法輪寺の竹薮は二年前より孟宗竹が倒れて折り重なり、荒れていました。ぼくは裏山の竹薮を数百本切り倒して片付けただけですが、竹薮を里山にするのは大変な仕事です。いまの日本はそれどころではない雰囲気ですが、静かな竹薮の侵攻にもっと危機感を持ってもいいのではないでしょうか。
コメント
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