ほとんどの本は処分しました。しかし北朝鮮関係で〈一生処分できない本〉を並べてみました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1a/51/626c2205fc504d08493651afdcfa0813.jpg)
実はきのうの朝日新聞一面の見出しは =「人道の罪」 北朝鮮の闇 …… 収容所や経済難 脱北60人証言 = となっていました。
「北朝鮮の国家体制と人たちの生活に心をいためている」ことには、このブログで何度かふれました。「また書くことになるか」と気が重いです。
でも書かずにおれません。この本たちとそれを読んだ <わたしのこころ> につき合っていただければうれしいです。ぼくの読んだ順に書きます。
○ 『北朝鮮 秘密集会の夜』 …… 留学生が明かす〝素顔"の祖国 李 英和 著(文春文庫・1996年刊)
筆者は現在は関西大学教授で、北朝鮮問題のコメントをもとめられてテレビでも見かけます。在日3世の李英和氏は23年前(1991年)に、祖国への留学生として北朝鮮に渡りました。それが日本から北朝鮮への『留学生第一号』というのですから、「おかしいな」と思いました。そして彼があの国で体験したことにはびっくりしました。
ぼくはこの本を1997年(退職した年)に読みました。それまで「朝鮮民主主義人民共和国は福祉が行き届き、医療は無料だし、子どもは大切にされるし、労働者は喜んで働き、豊かな生活をたのしみ、まさに〝地上の楽園"である」というような本を読んだり、『平壌少年芸術団』だったかよく訓練された子どもの〈来日公演〉を見たりして感心していました。そしてそんな国家の存在をふだんは忘れていました。その甘い認識がこの本で引っくり返されました。
「エッ? そんな国だったのか!」
だまされていたことを恥じて、それから北朝鮮の内幕を暴露する本・批判する本を何十冊と読み漁りました。「時流に乗って売らんかな」とあることないことを書いた暴露本もありましたが、いま手元にあるのは「あの国での自分の体験に基づいて書いた人」の本です。
李英和氏の本は、いま読み返しても引き込まれます。10年もすれば社会は変わるものですが、あの国では、庶民レベルでは、おそらく凍土のままでしょう。何十年と凍土の国で生きるのはどんなに息苦しいことか。 (つづく)
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実はきのうの朝日新聞一面の見出しは =「人道の罪」 北朝鮮の闇 …… 収容所や経済難 脱北60人証言 = となっていました。
「北朝鮮の国家体制と人たちの生活に心をいためている」ことには、このブログで何度かふれました。「また書くことになるか」と気が重いです。
でも書かずにおれません。この本たちとそれを読んだ <わたしのこころ> につき合っていただければうれしいです。ぼくの読んだ順に書きます。
○ 『北朝鮮 秘密集会の夜』 …… 留学生が明かす〝素顔"の祖国 李 英和 著(文春文庫・1996年刊)
筆者は現在は関西大学教授で、北朝鮮問題のコメントをもとめられてテレビでも見かけます。在日3世の李英和氏は23年前(1991年)に、祖国への留学生として北朝鮮に渡りました。それが日本から北朝鮮への『留学生第一号』というのですから、「おかしいな」と思いました。そして彼があの国で体験したことにはびっくりしました。
ぼくはこの本を1997年(退職した年)に読みました。それまで「朝鮮民主主義人民共和国は福祉が行き届き、医療は無料だし、子どもは大切にされるし、労働者は喜んで働き、豊かな生活をたのしみ、まさに〝地上の楽園"である」というような本を読んだり、『平壌少年芸術団』だったかよく訓練された子どもの〈来日公演〉を見たりして感心していました。そしてそんな国家の存在をふだんは忘れていました。その甘い認識がこの本で引っくり返されました。
「エッ? そんな国だったのか!」
だまされていたことを恥じて、それから北朝鮮の内幕を暴露する本・批判する本を何十冊と読み漁りました。「時流に乗って売らんかな」とあることないことを書いた暴露本もありましたが、いま手元にあるのは「あの国での自分の体験に基づいて書いた人」の本です。
李英和氏の本は、いま読み返しても引き込まれます。10年もすれば社会は変わるものですが、あの国では、庶民レベルでは、おそらく凍土のままでしょう。何十年と凍土の国で生きるのはどんなに息苦しいことか。 (つづく)