画家・横尾忠則の著書に『インドへ』という本があります。彼がインドに行って、瞑想した体験を書いているのですが、こんなエピソードにふれています。要約して紹介します。
生前の三島由紀夫に言われたことがある。
「人間の中にはインドへ行く人と、行かない人がある。そして〈その人がいつインドへ行くか〉は、その人のカルマによって決まる」
その〈インドへ行く時〉が自分にもめぐってきた。
「インドへ行く」はもちろん精神的な意味で「心がインドと出会う」ことです。ぼくはTM瞑想・シッダ瞑想をちょっとだけしたことがあり、インド旅行記やインド生活についての本を読むのは好きでしたし、「自分は 〈インドへ行く〉 部類の人間だ」と思っていました。
ところが実際にインドツアーに参加してみて、「ぼくは 〈インドに行かない人〉 なんだ」と悟りました。むしろモンゴルに旅して 〈人間の善良さ〉 にふれて、「こんな暮らし、いいなあ」と思いました。
さて田舎暮らしは、熟年の人たちには「憧れの一つ」になっています。ぼくも田舎暮らしをしたいと思い、「少し田舎の」三木市口吉川町に移住して8年目になります。そして「ぼくの場合、どうして今の暮らしが実現したのだろう」とときどき思い返してみます。いろんな条件がそろったからできたことでしょう。いくつか挙げてみます。
○ 山陰の田舎で生まれ育ち、おだやかな自然や人情に親しんできた。
○ 都会暮らしに憧れて阪神間で働いたが、定年退職を前に「やっぱり田舎で暮らしたい」と思うようになった。
○ 定年を前に田舎に勤め、地震の後2年間篠山の町で暮らした。数坪の畑もつくり、はじめて黒豆を植えてみた。
○ 定年退職後、神戸市西区神出で『大豆畑トラスト』を立ち上げ、畑づくりに精を出すようになった。
○ 耕運機で耕したり草刈りをしたり土にふれながら、「往復1時間かけて畑に通うのはもっと高齢になると負担だ」と思いはじめた。
○ 子どもは家を出て自立し、「また田舎で暮らしたい」ぼくの気持ちと「田舎で畑をつくりたい」妻の気持ちが足し算になった。
○ そんな背景・下地があって、「田舎に暮らしたい」我が家の空気が濃縮されていった。
いろいろ思い返すのですが「なぜ実現したのか」ほんとうのところはわかりません。
憧れる人、めざす人、実現する人、しない人、それぞれの人生があり、なにか大きな力がはたらいているのでしょうか。
生前の三島由紀夫に言われたことがある。
「人間の中にはインドへ行く人と、行かない人がある。そして〈その人がいつインドへ行くか〉は、その人のカルマによって決まる」
その〈インドへ行く時〉が自分にもめぐってきた。
「インドへ行く」はもちろん精神的な意味で「心がインドと出会う」ことです。ぼくはTM瞑想・シッダ瞑想をちょっとだけしたことがあり、インド旅行記やインド生活についての本を読むのは好きでしたし、「自分は 〈インドへ行く〉 部類の人間だ」と思っていました。
ところが実際にインドツアーに参加してみて、「ぼくは 〈インドに行かない人〉 なんだ」と悟りました。むしろモンゴルに旅して 〈人間の善良さ〉 にふれて、「こんな暮らし、いいなあ」と思いました。
さて田舎暮らしは、熟年の人たちには「憧れの一つ」になっています。ぼくも田舎暮らしをしたいと思い、「少し田舎の」三木市口吉川町に移住して8年目になります。そして「ぼくの場合、どうして今の暮らしが実現したのだろう」とときどき思い返してみます。いろんな条件がそろったからできたことでしょう。いくつか挙げてみます。
○ 山陰の田舎で生まれ育ち、おだやかな自然や人情に親しんできた。
○ 都会暮らしに憧れて阪神間で働いたが、定年退職を前に「やっぱり田舎で暮らしたい」と思うようになった。
○ 定年を前に田舎に勤め、地震の後2年間篠山の町で暮らした。数坪の畑もつくり、はじめて黒豆を植えてみた。
○ 定年退職後、神戸市西区神出で『大豆畑トラスト』を立ち上げ、畑づくりに精を出すようになった。
○ 耕運機で耕したり草刈りをしたり土にふれながら、「往復1時間かけて畑に通うのはもっと高齢になると負担だ」と思いはじめた。
○ 子どもは家を出て自立し、「また田舎で暮らしたい」ぼくの気持ちと「田舎で畑をつくりたい」妻の気持ちが足し算になった。
○ そんな背景・下地があって、「田舎に暮らしたい」我が家の空気が濃縮されていった。
いろいろ思い返すのですが「なぜ実現したのか」ほんとうのところはわかりません。
憧れる人、めざす人、実現する人、しない人、それぞれの人生があり、なにか大きな力がはたらいているのでしょうか。