古希からの田舎暮らし

古希近くなってから都市近郊に小さな家を建てて移り住む。田舎にとけこんでゆく日々の暮らしぶりをお伝えします。

阪神タイガースがなんとか勝ちました。

2023年10月19日 21時52分44秒 | 古希からの田舎暮らし
 阪神タイガースが18年ぶりにセントラル・リーグで優勝しました。セリーグは6チームあります。6チームがもし同じ強さだったら6年に1回は優勝する。しかし阪神は18年ぶり。つまり「弱いチーム」です。でも応援する人は多い。特に関西では。
 そのことを「わかりやすく話している」新聞記事がありました。ちょっと長いのですが、同感することが多く、みなさんに
紹介します。10月18日の朝日新聞より。
 

   屈折した愛  弱くても好き   三浦 麻子  社会心理学者 大阪大学大学院・人間科学研究科・教授 
 
 阪神がリーグ優勝を決めたあと、特定の球団を応援している人のファン心理を問う、600人規模のウェブ調査を実施しました。2014年に同様の調査をしたときと、各球団のファンの傾向はあまりかわりませんでした。
 阪神ファンは、球団が有名だから好きという「ポピュラー志向」が低く、選手やスタッフを尊敬する「畏敬の念」も他球団のファンよりも低い。そして、「弱くても好き」。「生活との密着」度合いは、12球団で一番でした。たとえるなら、「できが悪い子ほどかわいい」と言われる我が子みたいな存在でしょうか。
 私も物心ついたときから阪神ファン。データのような「屈折した愛」は実感として分かります。18年に一回しか優勝しないチームなんて、「好き」と思える材料には乏しい。一方、自分のなかで応援する以外の選択肢がない存在なのです。
 6月のオリックスとの交流戦では九回に2本塁打を浴びて逆転負けしました。翌朝になっても気分は落ち込んだまま。日常生活も影響を受けます。
 勝つと思っていて負けたら、悲しい。だから負けても仕方がない、と思い込むのです。どんなに今年の阪神が強くても、クライマックスシリーズで敗退してもおかしくないと思ってしまう。常に悲観的。勝つのは常に望外の喜び。
 そういう意味では、岡田監督が「優勝」を「アレ」と言い換えたのは、ファン心理にマッチしたなと思います。屈折したファンは、チームが負けたら、自分が応援したせいだ、と申し訳ない気持ちになるのです。「優勝」なんて、口にした途端に泡のごとく消えてしまいそう。
 14年の調査と比べると、ファンの応援心理や行動は各球団で均質化してきています。巨人を「嫌いな球団」として挙げる人も、全体の40%から23% に減った。一方で「嫌いな球団なし」は46%から62パーセントに増えました。かつては全国中継の多かった巨人や、関西で中継される阪神の人気が突出していた。いまは試合の地上波放送が減っていくなか、ファンになる入り口は公平になってきています。
 球場もボールパーク化してきて、ファンの楽しみ方も変わってきた。ただ、私にとっての阪神は何も変わっていません。世の中には思い通りにいかないことがある。阪神を応援することで、人生とはそんなものだ、というのを勉強させてもらっています。
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