全国の司書さん、司書を目指す学生さん、図書館利用者さん、本好きさんに読んで欲しいマンガ。
埜納タオさんの『夜明けの図書館(2)』(ジュールコミックス)を読みました。
夜明けの図書館(2) (ジュールコミックス)
価格:¥ 650(税込)
発売日:2013-05-16
これ、1巻も面白かったんですよね。
主人公は新人司書(2年目♪)の女性。
図書館に持ち込まれる、様々な「こんな本を探して!」という、レファレンス・サービスを題材にしています。
思い出の絵本とか(…雰囲気はすっごく覚えてるんだけど~)
思い出もあやしい小唄の題名とか(「こんな感じ。♪~」←実際に歌ってる)
もう、「雰囲気」しか覚えていないとか、ありえない(苦笑)
それぞれのエピソードに、心温まる人間ドラマが隠されていて、不覚にも涙が出そうになりました(感涙)
もう、1話目のホステスのお姉さんと主婦の妹の幼い頃の思い出の絵本の話なんて、ズルすぎる~
結婚披露宴の新婦から両親への手紙並の破壊力があります!!
「ありがとうのおと」って、あの絵本ほしい!
本っていいなぁ~
図書館っていいなぁ~
人間って、いいなぁ~♪
もう一冊読んだのは、復刊が嬉しい、ロバート・F・ヤングの短編集『たんぽぽ娘』(奇想コレクション)
たんぽぽ娘 (奇想コレクション)
価格:¥ 1,995(税込)
発売日:2013-05-25
ドラマ「ビブリア古書堂の事件手帖」で取り上げられて、ほんの一時期話題になった本ですが、多分忘れられているんだろうなぁ(苦笑)
SFの名作なのに!
「おとといは兎を見たは。きのうは鹿。今日はあなた」
ロバート・F・ヤングはロマンチックSFの巨匠と呼ばれているストーリーテラー。
SFなんて難解で苦手、という方には入門書としては最適な作家さんです。
物語は、男が森に囲まれた避暑地で、丘の上の立つたんぽぽ色の髪をした若い女性を見かけたところから始まります。
この場所が好きで、未来から見に来ているの、と不思議なことを口にする若い女性。
「おとといは兎を見たは。きのうは鹿。今日はあなた」
男はそんな女性の口から次々とびだす空想話に話をあわせ、楽しく会話し、二人で楽しいひと時を過ごします。
そして男は、親子ほども年の離れたその女性と恋に落ちるのです。
男は40代、もう20年も一緒に暮らしている妻を心から愛していました。
避暑地の女性を忘れられない男に、そんな夫の態度に何かを感じる妻。
過去と未来。
果たして、時をこえた恋の行方は……
絶版でながらく手に入りづらかった表題作「たんぽぽ娘」を含め、本邦初翻訳の7編を含む全13編。
ただし、ハードカバーとはいえ、定価が少々お高いです。
文庫でいいじゃん、文庫で!
これもやはり「ビブリア効果」か!?
財布に余裕のある方、昼食を抜いても大丈夫な方(苦笑)
オススメです♪♪
問題1 次の漢字の読みとして正しいものを答えよ
「日本」 a.にほん b.にっぽん
「中国」 a.ちゅうごく b.ちゅうごっく
エ~、こんな問題は実際には出されないと思うので安心して下さい(多分・・)
「中国」はもちろん a.「ちゅうごく」 と読むのが正解です。
では、「日本」って漢字、正式には何て読むのかご存知ですか?
自身の結婚生活を綴った人気ブログ、「中国嫁日記」が書籍化されベストセラーとなった、井上純一さんのコミックエッセイ。
『月(ゆえ)とにほんご 中国嫁日本語学校日記』(アスキー・メディアワークス)を読みました。
月とにほんご 中国嫁日本語学校日記 価格:¥ 1,000(税込) 発売日:2013-02-22 |
日本語学校を舞台にした、蛇蔵&海野凪子さんの『日本人の知らない日本語』 (メディアファクトリー)はベストセラーになりましたが、こちらは切り口がちょっと変わっていて面白い♪
まぁ、もともと変った夫婦ということもあるのですが(苦笑)、40代のオタクな日本人男性と結婚した中国人の月(ゆえ)さんが(20代!)、「日本語はヘン!」「どうして日本語はこうなってるの!?」と大いに疑問を投げかけ、時に憤慨し(苦笑)、日本語学習に悪戦苦闘します☆
ナゼ日本語には二つの読みがあるんですか!(音読み訓読みのこと)
どちか一つにしてクダサイ!
ひらがなとカタカナあるのも変!
監修は筑波大学教授の矢澤真人さん。
日本語を学ぶ外国人が感じる疑問質問に、解説という感じで答えていますが、「言葉は変化するもの」、「正解はない」、「どちらも正解」と、けっこうアバウト。最後には、「日本人はけっこういいかげん」なんて書いていて笑ってしまった(笑)
総理続投? 総理投げますか!? 何を投げますか!?
自分探し? 自分探すナンデスカ!? 自分ココにいるでしょ!?
ビルが建っている? ビルは建てられるものデショ!? 自分で建っているわけじゃないデショ!? 日本人、ビル生きてる思テマスカ!?
そこで先ほどの問題。
「日本」の読み方は、矢澤真人さんによると、「どちらも正解」だそうです(苦笑)
月(ゆえ)さんなら 「どちらか一つにしてダサイ!」 と叫ぶでしょうね。(一応、昭和の初めに「にっぽん」に統一したら、という話しは出たそうなんですが、現在は「どちらか一方に統一する必要はない」となっているそうです。ローマ字表記では「NIPPON」って書かれているのを多く目にしますね)
国名の呼び方(略称ではなく)が複数ある国は珍しい、と書いてあって、はじめて(そういえばそうか)と思いました。
別にどっちでもいいじゃん、同じ意味だし・・・と思うから「いいかげん」なんていわれちゃうのかな?(笑)
同じ意味なら一つでいいじゃん! と日本語を学ぶ外国人は思うんでしょうね。
英語なんかと違い、「誰がしたのか」「行動の主体は誰か」をぼかすのが日本語の特徴とよくいわれますが、「責任の所在をうやむやにする」のが日本人全部の特徴だと思われたら嫌だな(苦笑)
何かというと塩を買い占める中国人のニュースを見て、「何でいつも塩買いますか! 恥ずかしい!」と中国人の月(ゆえ)さんが声を荒げる場面が可笑しかったです♪
ブログ「中国嫁日記」は現在も好評更新中。
井上純一さんと月(ゆえ)さんは、仕事場を中国に移したりしていて、中国の住宅事情、中国の観光地で注意すること(タクシー運転手とか)、中国の運転免許教習所の様子などがわかって面白いです。
尖閣諸島の近海に中国の漁船監視船が度々やって来たり、人民日報が沖縄の帰属問題を取上げたり(沖縄はもともと中国に帰属しているとかなんとか)、何かと騒がしい日中関係ですが、仲良くなってくれるといいなぁ~