上善如水

ホークの観察日記

ジブリ映画 『風立ちぬ』

2013-07-25 21:45:00 | 映画

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 ジブリ映画『風立ちぬ』を観て来ました!

 監督宮崎駿。主演声優をエヴァンゲリオンなどの監督、アニメーターとしても有名な庵野秀明が務めています。

 
 風立ちぬ、いざ生きめやも


 太平洋戦争で日本軍の主力戦闘機となった零戦の開発者、堀越二郎の物語を縦軸に、同時代を生きた小説家で「風立ちぬ」「菜穂子」などの著書で知られる堀辰雄の小説を横軸に、欧米列強に並ぼうとしてもがく貧しくて混乱した時代の日本を生きる人間ドラマが描かれています。

 主人公たちがやたら煙草をかっこよく吸うのは、自身も喫煙家である宮崎駿監督の、最近の禁煙運動に対する抵抗かな?(苦笑)

 ともかく、宮崎作品をずっと見てきて、大作を数多く手がけ、一流のエンターテナーである宮崎駿が、あの年齢でまだこういう作品を作れることに驚愕しました!

 トトロやナウシカのようなお話を期待していた方、残念ですが今回はそのような作品ではありません。
 いってみれば、大人のジブリ。
 それを、あえて作っていることがスゴイ!!

 印象的な夢のシーン。
 
 「ポニョ」にすることも、「ハウル」にすることもできるのに、あえてアノ形にする!

 いやぁ、そうかアノ年齢で宮崎監督はこの場所へ着地するんだぁ、と思うと、何だかひどく感慨深いものがありました。

 いいものを見せてもらった!

 自分も負けていられないと、何だか元気をもらいました。

 


参議院議員選挙

2013-07-21 23:24:56 | ニュース

 参議院議員選挙の結果が出ましたね。

 私も投票に行って来ました♪

 結果、自民、公明の大勝。

 これで衆参のねじれ状態が解消され、衆参両議院で与党が過半数を占めることになりました。

 消費税、TPP、原発、憲法改正と、自民党の推し進める法案がこれでどんどん通ることになりますね。

 日銀による異次元緩和も継続され、一時的にでしょうが、為替も円安に動く可能性が出てきました。

 ただこれはもう想定済みのことだから、あまり評価の対象にはならないんじゃないかな?

 私はどちらかというと円高信者なので、個人的な願望が入っているかも知れませんけどね(苦笑)

 ともかく結果は結果。

 与党がどう動くのか、しっかり見つめていきたいと思います。

 これまで自民党が何をしてきたか、忘れたわけじゃないからな!!


第149回芥川賞、直木賞

2013-07-18 20:36:16 | 本と雑誌

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 第149回芥川賞、直木賞が発表されましたね。

 芥川賞には藤野可織さんの『爪と目』(新潮4月号)が、直木賞には桜木紫乃さんの『ホテルローヤル』(集英社)が選ばれました。


 
ごめんなさい、お二人とも存じ上げません(苦笑)


 
以前にも候補にはノミネートされたことがあるそうなので、活躍されている作家さんなんでしょうね。

 もしかしたら見かけたことがあるかも知れませんが、作家さんの名前を覚えるのすごく苦手なんです。

 『爪と目』は、母親を亡くし父親とその不倫相手の若い女と暮らすことになった少女の目線で書かれた小説だそうです。
 う~ん、ちょっとドロドロしたものを感じますね。

 『ホテルローヤル』は北海道のラブホテルを舞台に、時間をさかのぼりながら7つの短編で構成された短編集。
 こちらは男女の物語なのかな?
 
 なんか最近この手の小説多いな。

 ま、読む前からイメージで語っちゃダメですね。
本屋さんで見かけたら手にとってみたいと思います。

 私は個人的に青山七恵さんの『快楽』(講談社)が読んでみたい。

快楽
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発売日:2013-05-24


 
それにしても、記者会見の時の藤野可織さん、マイク気にしすぎだよ(笑)



『きみの町で』、『快挙』

2013-07-13 18:27:22 | 本と雑誌
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 涼を求めて入った本屋さんで読みたかった本に出会えました。

 重松清 『きみの町で』 (朝日出版社)


 これはもともと『こども哲学』という絵本シリーズの付録として書かれた文章を、単行本にまとめたものです。

 フランスの哲学の授業で(子どもの頃からこんな授業があるんですね!)交わされた会話を絵本にした、考える絵本『こども哲学』シリーズ。

 今回、東日本大震災についての「きみの町で」を追加して出版されました。

 電車でお年寄りに席をゆずる、その時の小学生の心の葛藤。

 いつもイジメられている同級生。

 人間って、自分って、心って何だろう?



 哲学ってちょっと難しいイメージがありますが、あつかっているのは誰でも一度は考えたことのあることばかり。

 その中でも「きみの町で」は、震災に見舞われた町を舞台に、子どもたちに焦点をあてて、震災前と震災後の子どもたちを描いています。

 心をギュッとつかまれました。

 涙がこみ上げてきたけれど、それは悲しみの涙なのか、嬉しさの涙なのか、感動の涙なのか、私にはわかりませんでした。世界はわからないことばかりです。

 もともとが絵本のシリーズなので(この本は文章が主です)、児童書のコーナーに置いてあるかも知れません。

 ちょっと手に取って欲しい本です。


 もう一冊は、白石一文さんの小説『快挙』(新潮社)


 白石さんは官能的な描写もあって、こちらは大人向け。


 売れない小説家の男と、小料理屋を営む年上の女。


 現在50代の作者が、自分の両親の出会いをモデルにしたということで(白石一文さんの父親は小説家の白石一郎です)、高度成長、バブル崩壊、阪神淡路大震災と、時代は移り変わっていきます。

 そんな時代を生きる一組の男女の物語。

 まあ、現代の人からみたら勝手な男と尽くす女という構図なんですが、夫婦って他人にはわからない歴史があるんですよね。同じ時間を生きてきて、ケンカしたり、愛し合ったり、親戚や親兄弟のことでやきもきしたり、仕事やお金や子供のことで悩んだり苦しんだり。

 男がグダグダ悩んでいる間にも、さっさと働き口をみつけてきて生活費を捻出する女。

「たくましい~」なんて思っちゃいけないんしょうね(苦笑)

 だってどうやって食べていくのよ? と怒られそう。

 白石一文さんの作品は、これまでちょっと読みにくくて敬遠していたのですが、これは読みやすかった。

 個人的には「快挙」という題名と、ラストのオチの付け方(主に男の仕事に対して)には疑問を抱きましたが、これは主人公と同じ小説家である作者の思いなんでしょうね。

 酸いも甘いも噛み分けてきた男女ならでは物語。

 本当に共感できるまでには、もう少し人生経験が必要かな?(笑)

 ともかく、面白い本でした。