上善如水

ホークの観察日記

映画「この世界の片隅に」

2016-11-12 17:26:24 | 映画

こうの史代原作、片渕須直監督のアニメ映画、「この世界の片隅に」(2016年)を公開初日に観て来ました。

これから観る方はハンカチ必須ですのでお忘れなく。

映画館でたまたま隣に座った若い男性も何度も目頭押さえてましたから。

 

双葉社
発売日 : 2016-10-26

 

舞台は太平洋戦争に突入しつつある日本。

主人公「すず」は18歳で広島から呉(くれ)に嫁ぎます。

こうの史代さんの柔らかい画風そのままに、人物が動き、雲が流れ、風景が描写されます。

パンフレットを読むと、当時の広島の街並を描くために、そこに暮らしていた人々に取材し、原爆の落ちる前の街を忠実に再現したとか。

映画の中ではほんの少ししか映らないのに!

でも、戦争映画ではありません。

 

戦争が向こうからやって来ますが、その「理不尽さ」は形を変え、時代を超えて現代に生きる私たちにも共感できる「かなしさ」

大人の映画です。

水を汲んで、ご飯を食べて、洗濯をして、畑で泥だらけになって、布団に入って寝る。

ただみんなが笑顔ならそれでいい・・・

こうの史代さんの漫画は、その柔らかな画風の中に凛とした人間の矜持があって、人間のいい面だけでなく、ちゃんと弱さや怖さ、生きることの厳しさを描き切っている所がとても好きなのですが、この映画でもそれは描かれています。

厳しいです。

本当に厳しい。

なのに人間ってどんな時にもお腹は空くし、笑うことだって・・・

 

 かなしくて かなしくて とてもやりきれない

 この限りない むなしさの 救いはないだろうか

      「悲しくてやりきれない」作詞:サトウハチロー 作曲:加藤和彦

 

作中に流れる歌。

コトリンゴさんの唄う「悲しくてやりきれない」がとても作品の雰囲気に合っています。

私はこの映画を戦争映画としては見たくない。

この作品は映画だけれど、現実の世界の延長線上にある物語なんですよね。

「すず」さんは今も生きているかも知れない(実際に生きていたら90歳くらいですね)

この作品で起きたことは、形を変え、時代を超えて今もどこかで起きているかもしれない。

映画はファンタジーだけれど、そこに描かれている人間は本物なんですよね。

大人の映画です。

私はこの映画を見て勇気をもらいました。

 

この映画はインターネット上で広く制作資金を募集する「クラウドファインディング」という手法で、実に3374人、3912万1920円の支援を受け、スポンサーを集めるためのパイロットフィルムの制作を行いました。

映画のエンディングに流れるクレジットでは、その募金してくれた支援者の名前も流れました。

自分の名前が映画に出るなら、私も出資したのに、知ったのが募集が終了してからだったのが残念。

でもこういう手法は面白いですね。

 

コトリンゴ -「 悲しくてやりきれない 」


Let your past make you better not bitter.

2016-11-11 18:01:07 | お弁当

11月10日(木)のお弁当。

 

・ボイル野菜

・玉子焼き

・すき焼き煮

・きんぴらごぼう

・塩昆布

 

今月いっぱいでまた一人同僚が退職することになりました。

びっくりするくらい毎月職員が辞めていく。

お家の事情。適性。人間関係。転職。結婚。

理由は様々で中にはおめでたい理由もありますが、せっかくこんな人気のない人手不足の業種に興味を持って飛び込んで来てくれたのに、離れていかざる得ない状態にしてしまうのは本当に残念。

特に今回は施設側、というか特定の上役が退職をすすめたらしい。

すすめたというより、現場から見ていたら退職に追い込んだ感じ。

その上役は県庁からの天下りで、現場のことは介護員にまかせっぱなし。以前からその言動に問題があって、現場の職員は誰一人信用していませんでした。

今回も利用者とその家族からのクレームに対し、介護員を切るという行動に。

実際の現場、関係者の性格や普段の行動を知らない人にはなかなか理解してもらえないとは思いますが、今回辞めてしまう介護員が特別勤務態度が悪いとか、仕事に適性がなかったわけではないんです。

表向きは利用者第一、どんなことをされても介護員は我慢するのが仕事、どんな小さなミスも許されない。と上役は言いますが、人手不足で夜勤時は100人の利用者を4人で介護している現状、すべての利用者の要望に瞬時に応えることは無理。そして目を離したちょっとした間に転落や転倒といった事故は起きる。それを「ほっとかれた」「介護拒否された」「すぐに来てくれなかった」と言われてクビになるのならほとんどの介護員は辞めなくちゃなりません。

だから表向きとは違う裏の事情を勘ぐってしまう。

利用者第一なんじゃなくて自分の保身が第一なんじゃないの? と職員は思ってしまうわけです。

社会には理不尽なことが多いですね。

こんなことしていたら、本当に介護現場は崩壊しちゃうよ・・・

 

 


映画「この世界の片隅に」インタビュー

2016-11-05 20:55:00 | 本と雑誌

月刊「MOE」12月号を買って来ました♫

特集はフィンランド現地取材「ムーミン谷の旅」!

そして付録には「ムーミンダイアリー」が付いています!!

 

 

ムーミン好きにはもちろん興味の引かれる内容なのですが、私が読みたかったのはもう一つ。

11月12日(土)から全国公開される映画、こうの史代さん原作の「この世界の片隅に」で、主人公「すず」を演じた「のん」さんのインタビュー。

こうの史代さんといえば、映画化もされた『夕凪の街 桜の国』や、東日本大震災のチャリティーソング「花は咲く」のアニメシーンが有名で、私の好きな作家さん。

太平洋戦争中の広島、呉の人々の日常を描いた「この世界の片隅に」は、「花は咲く」のアニメを監督した片渕須直さんが映像化しています。

巷では同じくアニメ映画「君の名は」が大ヒットしていてマスコミも大々的に報道していますが、個人的には「この世界の片隅に」も注目の映画なんですよね!

それにしても、不景気になるとアニメ映画が流行るという都市伝説は、今回も実証されましたね(笑)

 

部屋の模様替えもようやく先が見えてきて、今回は押し入れを片付けてPC用の小さな作業台にしてみました。

 

 

文庫本の本棚を上の段に置いたので、重さ対策として下の段に突っ張り棒を入れて支えています。

ここから机としても使えるように、寸法を測ってアクリル板を置いたり、照明器具を設置する予定。

押し入れなのでスノコを敷いたり、除湿剤を置いたりして湿気対策してあります。

壁側にもスノコを使って空気が通るように。

細々した物が押し入れに片付いたのでこれで部屋がスッキリするはず(笑)

押し入れの寸法に合うようにスノコを加工したので、久々にノコギリを使いました。

さあ、今年はいつになったらコタツが出せるかな?

 


『ハリーポッターと呪いの子』11月11日発売

2016-11-03 07:43:11 | 本と雑誌

ちょっと今までの生活環境を変えてみようと、ベッドやエアコンを買って部屋の模様替えをしています。

部屋が変わると生活スタイルも変わるし、どこか気分も生き生きしてくるんですよね!

まぁ、もともとの性格はなかなか変わらないですが(笑)

今回変えてみたのは本棚!

あふれている本をどうにかしようと新しくしてみました。

 

 

新しい本棚に本を並べるの大好きです!!

まだ作業の途中ですが、基本レイアウトはこんな感じ。

奥行きがあるので、奥と手前に本を並べていますが、奥の本は一段高くなっていて背表紙が見えるようになっています。

文庫本は別の本棚に入れていますが、こちらにも少し並べるつもり。

主な物は実家の本専用プレハブ小屋に置いてきたので(エアコン完備)、ここに写っているのはいわば二軍(笑)

『指輪物語』や『ナルニア国物語』、岩波文庫や絵本などは実家に置いています。

あ、でも今回『ハリーポッターシリーズ』を全巻並べられたのは嬉しい!

物語の完結後、2016年7月に舞台化された”その後のハリーポッター”「ハリー・ポッターと呪いの子」の脚本が第8巻として11月11日(日本語版)に発売されることも決まっていますしね!

もちろん読みます!

でも、それまでに部屋を片付けないと。

まだまだ納まりきらない本がダンボールに入っているんですよね。

 

著者 : J.K. Rowling
Pottermore from J.K. Rowling
発売日 : 2016-11-11