先日、とあるお方に「和食と洋食、どっちが好き?」と訊かれました。これはうんと難しい質問。僕が迷っていると「いろいろあるとは思うけど、ズバリ言ったらどっち?」とさらに突っ込まれました。断言しなさい、ということなのだ。
時に、断言することはとても難しいなあと思う。どちらにも魅力があるときにはなお難しい。言い換えてみると、
“右か左か”とか
“白か黒か”
といった断定を、僕は避けているのですね。基本的には“どちらもアリ”という日和見中道の立場をとって生きてきました。らんらんら~ん♪
しかし、間もなく四十郎という歳になって、何事も断定出来る人を羨ましく思うようになりました。特にそれを感じるのは建築の仕事をするとき。職人というのは「どっちもいいな」という態度はあまりとりません。例え間違っていても常に断定します。そんな態度をやや見下してもいたのに、今はすっかり違ってきたのですねえ。
男が生きていくには、実はこの断定こそが必要なのかもしれない。正しい答えを得るために熟考すれば、そのあいだは宙ぶらりんの状態なのです。それは自分自身、頼りない状態。一方確信を抱いていれば、正誤にかかわらず立場や態度がはっきりします。人にも安心感を与えます
なあんて、僕はまたまたこうして迷っているのだし。ふんふんふ~ん♪