
紀元前の遺跡と最新の高層建築
シチリアも変わっていくのだ
昼過ぎにSS(高速)を降りる。本日の投宿地であるアグリジェント付近に着いたらしい。
イタリア旅行では、初めての土地に着いた場合、まずはその街のチェントロ(centro)を探すのが最善の方法。チェントロとは英語で言うセンター、すなわち街の中心部であります。そこにはインフォメーションがあり、旅人が欲しい情報が手に入るわけです。
我々が欲しい情報は、
1、予約してあったホテルの場所
2、夕飯が食えるところ
3、この街(アグリジェント)の地図
なのであります。
何となれば、車はcentroと書いた標識に従って進んでいく、いや進めていくわけですね。

下から三番目にcentroとある
何はともあれ、これを探して向かうこと
同じ坂を上ったり下ったり、はたまた一方通行を逆走したりと、我らがシボレーは排気音も逞しく迷走する。
なんとかチェントロに辿り着き、車を駐めたときには腹ペコでありました...。
こうして宿も見つかり、チェックインも済ませた。ドライブインで昼食も腹に収めた。
いよいよアグリジェント最大の魅力を観に行くわけですぞ。

撮影まゆみーな
紀元前500年頃の遺跡、ディオスクーリ神殿の跡であります。
イタリアであるシチリア島に、なぜギリシアの遺跡があるのか知らん。
紀元前800年頃から、シチリア島の各所にはギリシアの植民地が出来たらしいです。
ギリシア本土をしのぐほど栄え、大ギリシアとまで言われたその文明も、その後はカルタゴによって破壊されつくしたとのこと。シチリアは、様々な民族に侵略された歴史があるのですね。
このほかに、まるでアテネのパルテノン神殿のような遺跡も、ここアグリジェントにはあるのです。
僕はそれが観たかった。
何故か知らぬが、遺跡好き。
しかしですな、それが修復中なのであります。全体が工事用ネットに覆われて、まるで見えないんであります。
とほほであります、読者諸賢よ。
→入場料は6ユーロ、プリペイド式であった

この円柱群も工事用フェンスの向こう側
なぜかこういうの、すごく好き

遺跡近くにあったオリーブの古木
寿命がとても長いらしい
さて、この夜。
トラットリア・ダ・ジョバンニというレストランで食べた夕飯が、まことに美味かった。
味付けがみな濃いめで、それがいかにも地元の人の好みという感じ。

シチリアのワインは太陽と風のかほり
前菜で早くも食べ過ぎてしまったが、アーティチョークとリコッタのパスタがやたらと美味い。豚肉のグリルが巨大で嬉しい。
こうしてアグリジェントの夜は更けていったのでありますぞ。