![icecaffe70](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/76/5d/73c1a9f6db13aadb6de023870290e4fe.jpg)
そろそろ恋い焦がれるようになりました。
『アイスコーヒー始めました』
という短冊状張り紙。行きつけの喫茶店で、レストランで、この短冊が窓や壁にぺたっと張り出されると、ココロは浮き立ってくるのであります。
「始めました」という言い方もいい。卑屈さがなく、かといって居丈高でもない。あっさりと情報提示にとどまっている。それでいて、これからやってくるあのめくるめく季節、夏を連想させる楽しさがあるのですね。巷で噂の○○エモンさんも、こんな爽やかな魅力を身につけていただけるといいなあ。
最近は季節感が希薄なこと甚だしいのだけれども、こんな広告一つで季節の移ろいを感じることも出来るのですね。
だから、一年中アイスコーヒーを出している昨今のカフェでは、このような季節の移ろいに感じ入ることは出来ないのであります。真冬に冷た~いカフェオレを発注することも可能だけれど、それはあくまでも酔狂というやつなのであります。
ちなみにこの短冊は、アイスコーヒーだからこそ有効です。
『ホットコーヒー始めました』
なんて言われても、それは困惑せざるを得ない。
「じゃあお宅では今まで一体何を出していたんだい?」
と責められること必定です。
さて、『始めました』短冊張り紙ではもう一人の重鎮がいらっしゃいます。すでにお気づきの方も多いと思いますが、
『冷やし中華始めました』
この短冊ですね。甘酸っぱいタレに絡んだ黄色い中華麺。氷が少しずつ溶けて、最後にタレが薄まったあたりもまた違った味わい。錦糸卵にキューリの千切り。これぞまさに夏!
なのだけれど、僕は冷やし中華はあんまり好かんのです。だから書かなかったの。