まだだろうと思っていた柊が既に咲いていて、木犀のふくよかな香りが漂っていた。
老木の葉は棘が消えて、マサキのように円満な丸葉に変わっている。
黄葉のしんがりを務める落葉松葉は薄緑を残しながら、日ごとに装いを変えて、まもなく落葉松の、
深々と細雪のように降り積もる落葉に、出会うことができる。
木立の上に突然、夕日に照らされた日本国軍の大型ヘリが現れた。
松本駐屯地での訓練を終えて、群馬の基地に帰ってゆくのだろう。
夕日に染まった落葉松林の尾根を越え、送電線の上をゆったりと消えていった。
山岳遭難救助、自然災害時の活動 ヘリは安心の青い鳥だ。