藤が落葉松に絡みついて、宿主より太くなった。
その藤の古木に茸の隊列を見つけた。
見過ごすわけにはいかない、その天然半乾燥した茸を少しばかり、ポケットにねじ込んで帰った。
茸図鑑で調べたが、どれも、帯に短しタスキに長し、で特定できない。
こんな時先人はどうしたのだろう?
彼らは総じて、経験則から茸はうまいけれど反面危険な食材であることも知っていた。
しかし目の前の茸が、危険か安全か判断できないケースも多かった筈だ。
私が思うに少量を食べて安全を確認し、安全と判断できたものを食に供したのだろう。
傘の部分を少量切り取って、熱湯に約1分 流水に晒し、外観を見る。
特段の所見は見当たらない。
匂いなし 口に入れてみる 刺激なし 不快な味もしない。茸のうまみあり
醤油をつけて噛む、良い味だ 思い切って飲み込む、スムーズに流れ込んだ。