「太刀魚漁獲量・日本一」の有田市の箕島漁港にある直売所「浜のうたせ」で買ってきたという「ささ寿司」をもらった。
我が地域に多い「鯖寿司」をアセの葉で包んだ「早寿司」と兄弟分だとは知っていたが、食べた記憶が思い出せない。
葉っぱはアセに似ていたが、押し寿司ではなく鯖寿司を包んだお寿司だった。いつも食べる「早寿司」と違って横に長かったが厚みが薄かった。でも、味は兄弟分だった。
・・・昔は「なれ寿司」だった・・・
10月は秋祭りシーズン。我が地域の神社は、今年も「神輿」「神楽(獅子舞)」が中止となり、宮総代など関係者だけで神事が執り行われた。氏子でありながら、神社に参拝もしなかった。
昔は秋祭りになれば、どこの家庭でも作った「なれ寿司」。世代交代がすすんだ今、作るのに手間と時間がかかる「なれ寿司」は各家庭から殆ど消えた。食べたいときはスーパーで売っている地元業者が作った「なれ寿司」。
両親が健在だった頃、「なれ寿司」作りに必要な「アセの葉」調達は自分の役割だった。アチコチの野山を駆け回って集めてきたのを思い出す。使う鯖も漁師さんに直接頼んでいたほどだった。
今、我が家が食べるのは、発酵した塩味の「なれ寿司」ではなく、食べやすい酢飯の「早寿司」。
孫たちは、「なれ寿司」がどんなお寿司なのかさえ知らない時代になってきた。