前にシオヤアブの卵鞘にコバチが産卵した事象について書きました。その続き話です。
その後,卵鞘は葉から剥がれ落ちそうになりました。せっかくなので幼虫及び寄生コバチの誕生を確認したくて,採取。結果,幼虫が生まれ出る様子が撮影できました。
誕生を確認したその日,偶然幼虫が出て来るのを目撃。「これは!」と思い,撮影準備をしました。すると,思ったように次々に誕生する気配です。
からだを直線状に伸ばします。
海底にすむチンアナゴのすがたを連想してしまいました。
ここまで伸びても,また元の穴に戻ることもしばしば。
わずかに頭が見えます。それもあちこちに。
ときには一斉に頭が伸びて来ます。
とにかくすごい景観です。
卵鞘は地上の何かに付いています。幼虫は出終わると,ポロッポロッと地表に落下するだけ。じつに適当な産み落とし方といえます。そのうちに数匹がなんとか生き延びてくれれば種は維持できるのです。
この卵鞘の中には,まだコバチが育っているのです。これからの展開はたぶん目を見張るものとなるでしょう。