故郷へ恩返し

故郷を離れて早40年。私は、故郷に何かの恩返しをしたい。

夜明け

2017-11-25 04:52:04 | プロジェクトエンジニアー

まだ行ったことがない、
ハワイの夜空はこんな風かなと描きました。


今日のタイトルは、「夜明け」です。
オリオン座が西の空にあって、きれいだと妻が言うので
寒空に表へ出ました。
残念ながら、私の眼にはくっきりとした星座を認識できませんでした。

以前勤めていた会社にクレームが来ました。
夜、お前の会社の灯りが明るくて眠れないというものでした。
夜間は、カーテンを閉めて仕事をするようになりました。
定時は、23時15分。
それから駅まで走って、それぞれの最終電車に飛び乗りました。
22時を回っても、客先から電話がかかってきました。
明日までに見積書を提出してくれと依頼されました。
最初は、ハイハイと答えていましたが、だんだん腹が立ってきました。
朝までかかって作り上げ、一番の新幹線で、
10時の会議に間に合うように客先まで届けました。

日曜日だけは休もうと、土曜日も普通に出勤しました。
周りもみんなそんな風でした。
それでも三期連続の赤字決算でした。
10年勤めて、リストラされました。
外資系の会社に戻りました。
夕方6時には、誰もいませんでした。
利益率は、こちらの会社のほうが良かった。
リストラされる前よりも給料はあがった。
お前だけだよ。リストラされて給料をあげたのはと言われた。

外人が責任者のうちは、早く帰れた。
日本人が、責任者になるにつれて、残業が増えクレームも増えてきた。
多くの日本人がリストラされた。
ここでも、夜明けどころか3日間連続で徹夜した。
そして自律神経失調症になった。
客先の無理難題に応えようと、外資系の仕事のやり方(受注後情報提出)を
曲げようと本国と必死で交渉したからだ。
送られてくる情報は、ドイツ語とロシア語で書かれた図面だった。
3日間寝て元に戻り、本国から来た助っ人と共に客先に行った。
30人の客を前にした会議では、質問が矢継ぎ早で相変わらず無理難題ばかり。
客先の米国帰りの部長が見かねて、優先事項だけに絞ってくれた。
その仕事では、納入後クレームがついて、
ヨーロッパから一週間に3回出張してもらった。
応えてくれたのは、同一人物だった。

最初に勤めた会社で、籾殻圧縮擂潰機を開発し東北に納めた。
夜20時に機械が燃えた。消防車が20台来た。と客先から電話があった。
21時には、夜行電車に乗って翌朝大阪発YS11に乗り11時に客先に着いた。
20人のお歴々を前にひたすら頭を下げた。
わが社に全面的に非がありますと謝った。
初めてだ。お前の会社が謝るのはと許してくれた。
会社に帰って、何故謝ったと叱られた。首にはならなかった。

夜明けは、絶望の時ではなかった。
まだ生きていると実感できた。
悩み抜いた夜が明けたと思えた。
どうでもしろと開き直れた。

もしかして 明日はなきかと 暁烏(あけがらす)

2017年11月25日
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復活

2017-11-24 07:21:40 | よもやま話

なぜ花など付けるのよ
それも美しい花を
虫を呼び、実をつけて
枯れていく


人生、七転び八起きと言われています。
今日のタイトルは、「復活」です。

どこかの有名人(直木賞作家だったか)が数億円の借金を返すため、
一生懸命仕事をした。
そして自己破産せずに返した。
すると、信販会社かサラ金のCMに抜擢されたとか。

「年収が少ない」と、妻から罵倒されるサラリーマンの話を聞く。
確かに、給料が低いなど労働条件の悪い会社は離職率が高い。
常に、ハローワークに求人募集を出すような会社です。
一流企業は、離職率は低いが、離婚率が高いと思ったことがある。
給料が良いから早く自分の家が持てる。
持てるけど、全国ネットの会社ゆえ転勤が多い。
家を持ったため、長年単身赴任となる。
給料が良いから、出た人も残った人も相応の暮らしができる。
あとは推して知るべし。

念願の歌手になった。
歌は売れなかった。
容姿を活かして女優になって成功した話を聞いた。

復活は、誰にもあることで、またできることと思う。
年収が高いということは、
自分の時間を切り売りして金を得ているとも言える。
貧乏人は、決まった時間に帰れるから家族で食卓を囲むこともできた。
それが、あまりにも貧乏だとそれも許されない。
常にお母さんは外で働いている。子供は、今日も独りで食べることになる。
復活なんて考えられないと思う。どん底である。
それが、何十年と続いたある日気づく。

貧乏人は、食事がたらふく食えなくて、年中身体を使っている。
血糖値は低く、肥満になれない。したがって病気になりにくい。
一方、金持ちは良いものが食えて、移動も高級車である。
ある年齢になると、病気になりやすい。
一勝一敗なのである。

復活なんて、最初から無きこととあきらめる。
たくあんを卵焼きに見立て、水を冷酒と思う長屋の八っつあんのように
考え方を変える。
貧乏を我慢しろと教えられてきた。
それは、皆が貧乏だったからそうなのかと我慢できた。

会社のため、家族のためそして自分のために働いてきた。
それは何だったのか。
いつしか、朝日新聞も必要としない社内報だけで生きて来た。
点と点をつなぐ繰り返しだった。

この地に来て、自分の食べるものは畑で作り、
狭いながら、二人で温め合って暮らしている。
近所の人と本音で話し、笑っている。
高い金を得るために、毎日長い距離を移動しなくてもよい。
家を買って、一生かかって借金を返さなくてもよい。
復活とは、こころの問題である。
求めるものが違ってくると、考え方も変わる。
これこそ復活じゃないかと考える。
まだまだこれからと考えられることが、幸せなんじゃないかと思う。

甘いよと 蛍に言うは すすきだけ

2017年11月24日

投稿後、かつて人生は「一勝一敗」と若い人にいったことがあります。
2015年1月16日投稿記事「一勝一敗」を参照ください。
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妻の寝顔

2017-11-23 08:50:04 | よもやま話

わがやにも蘭が届く。
と喜んだものです。


今日のタイトルは、「妻の寝顔」です。
今日は、勤労感謝の日で祝日です。
もう一時間寝るねと、置いてけぼりです。

妻は、宵っ張り。私は早寝早起き。
片づけ、洗濯、掃除と灯油の補給を済ませるのに30分はかかります。
それからコーヒーを淹れて一服となります。
至福の刻です。

雪見障子から見える景色は、緑に混じって赤と黄。
障子のこちらには、大仏の寝顔。
涙のような冷たい雨が降っています。

近くのお母さんは、結婚して以来うん十年亭主に素顔を見せたことがない。
和菓子屋の看板娘を続けています。
今でもダンスを教え、暇があれば散歩を続けています。

あの子が欲しい。
あの子じゃわからん。
何ちゃんが欲しいと、勇気を持って指名し迎えた妻です。
健やかな寝息に、そっと布団をかけます。
蘭であったかどうかは、置いといて。

あれがこれ、それが何したのと、
会話がほとんど成立しなくなってきたからこそ、
ほーほーと、聞いているようなふりもしなければなりません。
他のことを考えていても、フーン、そうですか。

朝顔が 寝顔にほっと 夕顔に

2017年11月23日
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お好み焼きの師匠

2017-11-22 19:36:08 | よもやま話

博多祇園山笠の山車です。
多くの人の手を経て伝承されています。
食文化もその一つです。


今日のタイトルは、「お好み焼きの師匠」です。
現在、カフェをやっています。
開店以来、平均5人/日の来客数の店です。

コーヒーとパンが売り物です。
こちらは、妻の担当。接客も妻です。
裏メニューでお好み焼きをやっていました。
妻のすすめで、表メニューにしています。
コーヒー店で、広島風お好み焼きは少し不釣り合いかなと思われます。
私たちが出せるものは、パンとお好み焼きしかありませんでした。
最初は珍しさもあり、
パンの陰に隠れるように、お好み焼きも少しだけ売れました。

新聞とテレビに取材していただいたのがきっかけで、
広島県人会の方が訪ねてくださいました。
ほどなくして、県人会の報告を受けて、独りの若者が家族で訪ねてくれました。
親切にも、お好み焼きの焼き方について教示してくれました。
我流で始めたお好み焼きが少し変わりました。
一月後に、また訪ねてくれました。
キャベツの焼き方はこう、生地のレシピーは、と親切に教えてくれました。
それからは、お好み焼きの注文が増えました。
キャベツが甘くて美味しいと喜んでいただけるようになりました。
口の悪い客は、これまでの好み焼きに払ってきた金はどうだったのと
言われる始末です。

今日も師匠の店を訪ねて、ふわふわのお好み焼きをいただきました。
まだまだだなと、また一つハードルが見えてきました。
未だに、毎日作って試食するも味が違います。
材料も道具も一緒です。それでも違う。

これが、完成品と思えるまで作ってくださいと励まされました。
お好み焼きは、人によって作り方もさまざまです。
60歳の手習いを始めました。
やるからには、師匠に認めていただけるお好み焼きを作りたいと思います。

真似しても 伝わらないのが 心意気

2017年11月22日
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勝つ気でいるのかな

2017-11-21 05:35:11 | よもやま話

今日も、「ぴょんぴょん」できるかな。


かねてより、一緒にプレーしたかった方々とゴルフに行きます。
反省会の店の予約も済ませました。

今日のタイトルは、「勝つ気でいるのかな」です。
勝負は時の運。勝っても負けても楽しいのがゴルフです。
どうしても出るのが、「我」です。
その人そのものです。裸の付き合いとなります。
テレビで観た挑戦の真似事をするのも、
ごめんと、フェアウェーに返すのもゴルフです。

仕事仲間と行くと、どうしても力が入ります。
結果は、いつもよろしくないのが実情です。
第一打は、八分以下の力で打つんだよと、先輩から教えられました。
何しろ真っ直ぐが大事だとも。
第一打がたまたま上手く行くと、第二打は過信してファーとなります。
人生そのものです。

反省は、反省会までしない。
プレー中は、次のことしか考えない。
ダフっても、方向性は合っていました。
グリーンを外しても、距離はピッタリでした。
と褒められるでしょうか。

「勝つ気でいるのかな」は、相手であれば面白いじゃないとなり、
自分であれば、ベストプレーをやりたいね。となります。
今日は妻も一緒です。
裏と出るか表と出るかは、自分次第です。
楽しむしかないでしょう。

百打って 千の反省 モグラどん

2017年11月21日
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