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ここは真冬? 乗鞍岳

2012年05月13日 09時28分52秒 | いろいろな山  山行記録

平成24年5月12日(土)

 

クラブ仲間の3人で北アルプス・乗鞍岳に山スキーを楽しみに出かける。

本当は、東北の鳥海山を狙っていたのだが、天気予報が良くなかったため、場所を変更。

500km以上走って現地が雨だったら目も当てられない。

そんな訳で、急遽、行き先変更で乗鞍岳となった。

 

メンバーは、ハナタレ爺とクラブ随一のアスリート・マコゾッキーさんと私。

東京を深夜に出発し、松本の先の道の駅・風穴の里で仮眠。

朝、乗鞍の三本滝駐車場に移動。

 

ここから乗鞍・位ヶ原山荘行きのバスに乗車する。

土曜日とあって、スキー客は大勢。

始発は、大型バス5台の運行であった。

ここから歩きはじめ、除雪の進んだ道を登る。

雪の廊下。

なかなかの迫力。

 

草木のない大きな雪原:肩の小屋口(バス停)が見えてきた。

このころから視界はすぐれず、風も強く、地吹雪のように雪が吹き付けるようになった。

視界はきかない。

しかし、乗鞍には以前にも訪れており道に迷うはずはない・・・・・・・はずだった。

目指すところは蚕玉岳~朝日岳の鞍部付近。

傾斜は強いが、ここまで詰め上がれば剣ヶ峰山頂はすぐの場所である。

 

ひたすら進み、大きく向きを変えて登り続ける。

他の登山者の姿も時折確認できる。

 

そのうち、前方に這松帯が見えてきた。

ここを越して、少し登れば目的地の鞍部に出るはずだ。

 

ところが這松帯の横断がやけに長い。

おかしい。

振り返って後続のメンバーに声をかける。

「ここ、違うかもしれない。」

 

すると、その人は見ず知らずの他人だった。

3人パーティのはずが・・・・いつの間にか1人である。

 

いまさら戻る気はしない。

他のメンバーは、這松帯を避けて下にまわりこんだのであろう。

怪しい雰囲気で雪斜面に戻ると、登っているはずが水平と言うよりはやや下り始めた。

こりゃーおかしい。

 

視界の利かない中、突然、眼前に大きな建物が現れた。

「あちゃー、肩の小屋だよ。」

まいったな。

小屋にはたくさんの登山者(スキーヤー)がいる。

自分が登っている時、時々見える他の人は、皆、朝日岳を目指していると思っていた。

彼ら、摩利支天岳を目指していたんですね。

 

他のメンバーと合流できるであろうか・・・・・・。

 

ものすごく不安な時間が経過する。

 

そのうち、メンバーが到着。

一安心した。

ハナタレ親父さんは

「俺のGPS,調子が悪い。」

と思っていたとのこと。

GPSの調子じゃないでしょう。

あんたが調子わるいんだよ。

 

もちろん、自分などはGPSはもちろん、地図・コンパスですら確認していない。

(本当は、地図も忘れてきた。)

ただ絶対的な自信を持ってひたすら進んでいたのだから、人のせいにはできません。

 

天気はすぐれず、精神的なダメージもあったので登頂ギブアップの声があがると期待した。

 

ギブアップはなかった。 

突然、一瞬ではあるが、眼前に小屋前~朝日岳の大斜面が見渡せた。

山頂に向かう人が小さく見える。

「うひゃー、まだ、あれを越さなきゃならないのか!」

 

そこから山頂までは春山とは思えない厳しい状況であった。

風は強く、雪が吹き付け視界はない。

雪面はパリパリに凍っている。

山頂下にスキーをデポしてアイゼンに履き替える。

剣ヶ峰3026m山頂到着。

まったく展望なし。

 

とにかく、お決まりの記念、パチリ1枚。

山頂社の陰に逃げ込む。 

風が強く、小屋にはエビのしっぽが張り付いている。

ここは真冬。

穏やかな春山ではない。

先日の白馬岳でも天気が荒れ6名が亡くなった。

軽く見ていると自然の強烈なしっぺ返しを食らう。

 

山頂に長居はできない。

すぐに下山開始。

今、登ってきたばかりの斜面を下り始める。

足跡・トレースなど見えない。

「強い風でトレースが飛ばされたんだな。」

 

「おーい」

声がかかる。

「こっちだろう!」

 

なんということだ。

北に下るはずが90度ずれて西に向って下り始めたのだった。

ミスコース。

登りに引き続いて、下りでも・・・・・・。

 

なんと言ってよいのか・・・・・・言い訳できない。

 

 

 

スキーのデポ地点まで戻り、滑降して下山する。

後は下るだけだ。

 

しかし、今日は上部は固い雪面で転ぶとけっこう落ちるかもしれない。

山頂下の斜面は避けて、朝日岳下部のすこし傾斜の落ちたところを選んで下る。

天候・視界は相変わらず。

スキーのコントロールが難しい。

 

それでも充分に楽しむことができた。

振り返るとダイナミックな展望が広がり始めた。

もう少し早く雲が流れ去って入れればよかったのに。

 

だんだん雪も緩んできた。

しかし、三本滝の駐車場まで雪が繋がっており、ルート全てスキーで下ることができた。

 

 

無事、下山。

 

今日の乗鞍岳・剣ヶ峰は、厳しい冬の山であった。

ミスコースの失敗を忘れず、過信・慢心のないようにしなければならない。

 

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3 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (まこぞっきー)
2012-05-13 21:43:16
昨日はお疲れ様でした。
いろいろとありがとうございました。
次回は皆さんの足を引っ張らないようにしたいと思います。
未熟な私ですが懲りずに誘ってください。よろしくお願いしますです。

返信する
Unknown (ドナルド)
2012-05-14 11:47:48
こんにちは。

無事にメンバーと合流出来て良かった!
昨年の同じ時期に上った時は、ベタ雪でグチャグチャでした。昨年に比べ今年は雪が多い事にビックリとエビノシッポが出来るほど寒かった事にもビックリしてます。
今年の北アルプスは、荒れましたね。
返信する
Unknown (おーちゃん)
2012-05-14 22:42:36
まこぞっきーさん こんばんは

いや~~~
楽しかったね。
大きく広がるバーンに感動したでしょう。
雪がカチンコチンでなかったら山頂下から
滑ることができるんですが・・・・・・。
またご一緒しましょう。


ドナルドさん こんばんは

BCでは、アイスバーンとグチャグチャの間が
いいんですが。
なかなか自分にぴったりの状態に出くわさないんです。
今回でも上部はカチコチでしたが、降りてくるに従い
ぐちゃぐちゃになってしまいました。
途中できっとベストの時があったと思うんですが
太ももの疲労で感じませんでした。
私は今頃の山が大好きです。
もちろん新緑も紅葉も素晴らしいのですが
残雪の山はコントラストのせいかくっきりと
凛々しく?山が見えるんです。
山が白塗り厚化粧しているんでしょうかね。
返信する

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