『おうっ、皆、よう集まってくれた。ありがとう。』
彼は太陽を仰ぎ見た。この時代の誰もがする時のチエック方法であった。
『エノスの浜に上陸したとき、そして、また、我々の存亡を賭けた、ポリメストルとの戦いにおいて、自分の思いとは裏腹に戦場で尊い命を失った強者たち、彼らは、家族であり、友であり、我々にとって大切な存在であった。只今より、彼らの葬儀を執り行う。では、統領、お願いします。』
石の上のイリオネスがアエネアスに代わった。
『このように皆が、この場所に集まってくれてありがとう。厚く礼を言う。イリオネスの口上にあったように、今、我々は、このように生きている。彼らの尊い命によって、我らが生かされている。彼らに感謝と賛美を贈り、冥福を祈ろう。只今より、彼らの葬儀を行う。イリオネス、松明を。』
イリオネスは、赤々と燃えている松明をアエネアスに手渡した。
松明を手のとったアエネアスは、うずたかく積み上げられた薪に火を点けた。これを合図に松明を手にした戦友、家族、友人たちが一斉に薪に火を点けた。彼らは、塚の周りを巡り歩いた。嗚咽を叫び、涙を流し、ひとにぎりの髪を切り、火中に投げ入れ、最後の別れと冥福を祈った。
彼は太陽を仰ぎ見た。この時代の誰もがする時のチエック方法であった。
『エノスの浜に上陸したとき、そして、また、我々の存亡を賭けた、ポリメストルとの戦いにおいて、自分の思いとは裏腹に戦場で尊い命を失った強者たち、彼らは、家族であり、友であり、我々にとって大切な存在であった。只今より、彼らの葬儀を執り行う。では、統領、お願いします。』
石の上のイリオネスがアエネアスに代わった。
『このように皆が、この場所に集まってくれてありがとう。厚く礼を言う。イリオネスの口上にあったように、今、我々は、このように生きている。彼らの尊い命によって、我らが生かされている。彼らに感謝と賛美を贈り、冥福を祈ろう。只今より、彼らの葬儀を行う。イリオネス、松明を。』
イリオネスは、赤々と燃えている松明をアエネアスに手渡した。
松明を手のとったアエネアスは、うずたかく積み上げられた薪に火を点けた。これを合図に松明を手にした戦友、家族、友人たちが一斉に薪に火を点けた。彼らは、塚の周りを巡り歩いた。嗚咽を叫び、涙を流し、ひとにぎりの髪を切り、火中に投げ入れ、最後の別れと冥福を祈った。
