また、大きな波を割った。彼は、身体のバランスを船のゆれに同調させて踏ん張った。と同時に懊悩と思考が入れ替わった。彼は改まった自分に気づいた。だが、まだ、心の中には暗雲が逆巻いていた。彼は、この暗雲が何なのかについて脳漿を搾った。胸をかきむしった。
答に近づいている。あと一歩だ。あと一歩で暗雲を払うことが出来る。一歩、一歩、あと一歩、自分らしく踏み進んだ。暗雲が薄れていく、続いて、波を割る衝撃が来た。
朝の光が目を射る。彼は、わだかまっている雲の切れ目からの光に気づいた。と同時に心の中の暗雲が吹き払われた。頭中、心中、胸中の暗雲は吹き払われたが、つぎは霧である。霧が沸いてきている。濃さを増していく。オキテスは、その霧と対峙した。
彼は思った。霧は払わなくても晴れる。この思いには自信があった。霧が晴れれば、必ず、その向こうには、未来が見えると信じた。
答に近づいている。あと一歩だ。あと一歩で暗雲を払うことが出来る。一歩、一歩、あと一歩、自分らしく踏み進んだ。暗雲が薄れていく、続いて、波を割る衝撃が来た。
朝の光が目を射る。彼は、わだかまっている雲の切れ目からの光に気づいた。と同時に心の中の暗雲が吹き払われた。頭中、心中、胸中の暗雲は吹き払われたが、つぎは霧である。霧が沸いてきている。濃さを増していく。オキテスは、その霧と対峙した。
彼は思った。霧は払わなくても晴れる。この思いには自信があった。霧が晴れれば、必ず、その向こうには、未来が見えると信じた。