草原に歩を踏み入れた。草はみごとに生い茂っている、草丈は胸にまで及んだ。潅木の茂みに比べると歩は進めやすそうではあるが、次の難儀が待っていた。身体の露出している部分が草の葉に触れて、ずたずたにかすり傷がついた。案内のキノンと荷役の二人は袖の長い着衣を身につけていた。アエネアスとトリタス、他の三人の露出部の擦り傷には血がにじんでいた。
草原に入って小一時間ぐらいの地点からは、草丈も短くなり、擦り傷に悩むことはなくなってきた。一同の歩速は順調になってきた。
見た目には丘陵は遠くはないが、歩いてみるとかなりの距離が感じられた。北東に向かっての草原の斜め横断である。約二時間くらい歩いて樹木の群生地のところに来た。
キノンは、一行に少々休んでくれるように言いおいて、群生地の中に入っていった。
突如、バサッ、バサッ、4、5回音がした。血しぶきがうっすらと風に舞うのが見えた。
キノンが帰ってきた。手にぶら下げているのは、腕の太さの頭のない蛇2匹であり、切り口からは血が滴っていた。
『皆さん、お待たせしました。あともう少しで丘陵のふもとです。そこには水の流れもあるはずです。まいりましょう』
草原に入って小一時間ぐらいの地点からは、草丈も短くなり、擦り傷に悩むことはなくなってきた。一同の歩速は順調になってきた。
見た目には丘陵は遠くはないが、歩いてみるとかなりの距離が感じられた。北東に向かっての草原の斜め横断である。約二時間くらい歩いて樹木の群生地のところに来た。
キノンは、一行に少々休んでくれるように言いおいて、群生地の中に入っていった。
突如、バサッ、バサッ、4、5回音がした。血しぶきがうっすらと風に舞うのが見えた。
キノンが帰ってきた。手にぶら下げているのは、腕の太さの頭のない蛇2匹であり、切り口からは血が滴っていた。
『皆さん、お待たせしました。あともう少しで丘陵のふもとです。そこには水の流れもあるはずです。まいりましょう』