全員がなみなみと酒の注がれている杯を手にして立ち上がった。エノゼリアスが乾杯を声たからかに告げた。
『一同っ!健やかであることが何よりである。さあ~、飲み干そうっ!乾杯っ!』
一同は、杯を干した。これを期に一同は肩から力を抜いて腰を下ろした。座の雰囲気に和みが出てきた。
『アエネアス、ところで肝心の来意を聞いておらんぞ。話してくれ。何ぞ、重要な用件か。人払いが必要なのか』
『いえ、そのような配慮はいりません。このままでよろしゅうございます』
『じゃあ、話せ。俺とお前の仲だ。きりだせないなら、背中を押してやるぞ』
アエネアスには多少の緊張があったが、エノ是リアスのひと言でそれを飛び越えた。
『では、、、』 と言って、一同の顔を見回して話し始めた。
『トロイがギリシアの者どもに焼討ちされ、炎上する火の中から、生きているひとにぎりの民を引き連れてトロイを去ったのは、我々に一つの志があったからなのです。その一つの志とは『建国』です。ここを去って、もう一度、新しいトロイを興そう』
ここでアエネアスは、酒で唇を湿らせた。そして、領主エノゼリアスの目を見つめた。
『一同っ!健やかであることが何よりである。さあ~、飲み干そうっ!乾杯っ!』
一同は、杯を干した。これを期に一同は肩から力を抜いて腰を下ろした。座の雰囲気に和みが出てきた。
『アエネアス、ところで肝心の来意を聞いておらんぞ。話してくれ。何ぞ、重要な用件か。人払いが必要なのか』
『いえ、そのような配慮はいりません。このままでよろしゅうございます』
『じゃあ、話せ。俺とお前の仲だ。きりだせないなら、背中を押してやるぞ』
アエネアスには多少の緊張があったが、エノ是リアスのひと言でそれを飛び越えた。
『では、、、』 と言って、一同の顔を見回して話し始めた。
『トロイがギリシアの者どもに焼討ちされ、炎上する火の中から、生きているひとにぎりの民を引き連れてトロイを去ったのは、我々に一つの志があったからなのです。その一つの志とは『建国』です。ここを去って、もう一度、新しいトロイを興そう』
ここでアエネアスは、酒で唇を湿らせた。そして、領主エノゼリアスの目を見つめた。