パリヌルスは、言葉に力を込めた。
『俺たちは弔いの戦いをやる。彼らの供養だ。それによって、築砦の地の霊を慰める!彼らを襲った海賊どもをせん滅する。いいな、判ったか。一人も残さず、あの世へ送る。一同っ!心するのだ。これが君らの使命だ。これより海賊が根城にしている小島に向かう!』
パリヌルスの興奮は極度に達していた。軍団長に代わった。
『隊長の言う通り、君らの使命だ!遂行せよ、やり遂げるのだ!お前らが一丸となってやる大作戦である。励めっ!』
先駆けする者たちの胸の可燃物に火がついた。そして、喊声をあげる。沸きに沸いた。火は勢いよく燃えあがった。
『者ども、船を海におろせ!乗船っ!各員配置につけっ!』
船長、副長らの檄が飛び交った。出航体制が整った。パリヌルスは、アヱネアスと二言三言言葉を交わして、1番船の舳先に立った。右手を高~くかかげて前方に向かって振り下ろした。櫂が海面を泡立てる。船は波を割った、白い泡だつ航跡を残して浜を離れた。浜には、彼らを見送る者たちの手が揺れていた。
空にかかる月の高さが低い、ほのかに明るい海上を2隻の軍船とそれに比して小さな舟艇が西へと進んだ。風が吹き渡っていく、波高の低い小波がうねる。彼らの作戦行動の隠密性にふさわしい夜であった。
パリヌルスはリナウスを呼び寄せた。
『俺たちは弔いの戦いをやる。彼らの供養だ。それによって、築砦の地の霊を慰める!彼らを襲った海賊どもをせん滅する。いいな、判ったか。一人も残さず、あの世へ送る。一同っ!心するのだ。これが君らの使命だ。これより海賊が根城にしている小島に向かう!』
パリヌルスの興奮は極度に達していた。軍団長に代わった。
『隊長の言う通り、君らの使命だ!遂行せよ、やり遂げるのだ!お前らが一丸となってやる大作戦である。励めっ!』
先駆けする者たちの胸の可燃物に火がついた。そして、喊声をあげる。沸きに沸いた。火は勢いよく燃えあがった。
『者ども、船を海におろせ!乗船っ!各員配置につけっ!』
船長、副長らの檄が飛び交った。出航体制が整った。パリヌルスは、アヱネアスと二言三言言葉を交わして、1番船の舳先に立った。右手を高~くかかげて前方に向かって振り下ろした。櫂が海面を泡立てる。船は波を割った、白い泡だつ航跡を残して浜を離れた。浜には、彼らを見送る者たちの手が揺れていた。
空にかかる月の高さが低い、ほのかに明るい海上を2隻の軍船とそれに比して小さな舟艇が西へと進んだ。風が吹き渡っていく、波高の低い小波がうねる。彼らの作戦行動の隠密性にふさわしい夜であった。
パリヌルスはリナウスを呼び寄せた。
