ニューキドニアの浜に向かうヘルメス、そよっと吹く風が東からきている。順風とはいかない、追い風はありがたい。漕ぎかたは力むことなく櫂操作して航走していく、帰って来た。
浜に降り立ったオロンテスは、忙しく采配しているセレストスの姿を目にする。近寄っていくオロンテス。
『おう、セレストス、ご苦労!』
オロンテスはセレストスの背中に声をかけた。振り返るセレストス。
『あっ!棟梁。お帰りなさい』
『仕事の具合はどうだ?』
『え~え、順調に流れています。焼き上げた堅パンの状態もよく、もう、箱詰めが終わるころです。浜への荷運びも見られるように7割方終わっています』
『おっ!そうか。仕事が終わったら一同を工房前の広場に集めてくれ。それから、堅パンの出来あがりの総数の事だが、予定した数通りに仕上がっているか?』
『はい!それについては、荷運びを終えた時点で確認するということにしています。予定数に不足するということはありません。いくらか余分があるはずです』
『よし!それをしかと確認してくれ。ここに荷積みするのは、各堅パンの予定数に1箱づつ増やして、羊乳蜂蜜61箱、ウス塩61箱、ミックス31箱、合計153箱に整えてくれ』
『解りました。間違いなく数量を整えます』
『明朝は、総出で荷積みを手伝ってくれ。キドニア行は、ヘルメスと舟艇の2艇に荷を積んで行く。舟艇の方の担当は、セレストス、お前だ、いいな』
『解りました』
『羊乳蜂蜜堅パンはヘルメスに積む。ウス塩堅パンとミックス堅パンは舟艇に積む。いいな、質問は?打ち合わせを終わる』
『解りました。質問はありません』
セレストスは仕事に戻った。彼は、仕事の推移を見守りながら、目を空にやる、今宵から明朝にかけての空模様を探る、傍らの者に声をかけた。
『おい!どう思う?今宵から明朝にかけて雨が来ると思うか?』
『あ~、班長、その心配ですか、それは無用です。雨の心配はありません。凪の後はそよ風です。夜露の心配もせずとも朝が来ます』
『そうか、その心配は無用か、それは助かる』
荷積みの者から報告が来る。
『班長、羊乳蜂蜜の方は、62箱です。ウス塩の方もそろそろ荷運び完了の予定です。終わり次第、数の確認をします』
『お~い、ウス塩の方は61箱で終わりだぞ、余分は持って帰らせてくれ。いいな』
『判りました』
浜に降り立ったオロンテスは、忙しく采配しているセレストスの姿を目にする。近寄っていくオロンテス。
『おう、セレストス、ご苦労!』
オロンテスはセレストスの背中に声をかけた。振り返るセレストス。
『あっ!棟梁。お帰りなさい』
『仕事の具合はどうだ?』
『え~え、順調に流れています。焼き上げた堅パンの状態もよく、もう、箱詰めが終わるころです。浜への荷運びも見られるように7割方終わっています』
『おっ!そうか。仕事が終わったら一同を工房前の広場に集めてくれ。それから、堅パンの出来あがりの総数の事だが、予定した数通りに仕上がっているか?』
『はい!それについては、荷運びを終えた時点で確認するということにしています。予定数に不足するということはありません。いくらか余分があるはずです』
『よし!それをしかと確認してくれ。ここに荷積みするのは、各堅パンの予定数に1箱づつ増やして、羊乳蜂蜜61箱、ウス塩61箱、ミックス31箱、合計153箱に整えてくれ』
『解りました。間違いなく数量を整えます』
『明朝は、総出で荷積みを手伝ってくれ。キドニア行は、ヘルメスと舟艇の2艇に荷を積んで行く。舟艇の方の担当は、セレストス、お前だ、いいな』
『解りました』
『羊乳蜂蜜堅パンはヘルメスに積む。ウス塩堅パンとミックス堅パンは舟艇に積む。いいな、質問は?打ち合わせを終わる』
『解りました。質問はありません』
セレストスは仕事に戻った。彼は、仕事の推移を見守りながら、目を空にやる、今宵から明朝にかけての空模様を探る、傍らの者に声をかけた。
『おい!どう思う?今宵から明朝にかけて雨が来ると思うか?』
『あ~、班長、その心配ですか、それは無用です。雨の心配はありません。凪の後はそよ風です。夜露の心配もせずとも朝が来ます』
『そうか、その心配は無用か、それは助かる』
荷積みの者から報告が来る。
『班長、羊乳蜂蜜の方は、62箱です。ウス塩の方もそろそろ荷運び完了の予定です。終わり次第、数の確認をします』
『お~い、ウス塩の方は61箱で終わりだぞ、余分は持って帰らせてくれ。いいな』
『判りました』