『おう、おはよう!めしの真っ最中か。オキテスにドックス、二人がいるとはな』
パリヌルスが数枚の木板を抱えて、二人の傍らに立った。
『おう、おはよう。俺ら二人が一緒にいる、珍しいことではなかろうが。二人一緒が日常の当たり前なのだ』
『そうだな、二人のタッグが新艇建造の軸だ。ドックス、めしを終えたら、仕様書きつくりの作業をやろう。俺はここで待つ』
『おう、パリヌルス、今日のことだが、進水を控えて、緊急に、何としてもやらねばならん事がある。朝、ドックスと話し合ったのだが、新艇についてチエックしなければならんことがある。昼めし前にやろうと考えている。お前とドックスと俺、この三人でやらなきゃならんのだ。重要なチエックだ。艇の性能にかかわることだ』
『解った。その時間は充分にとれる』
『パリヌルス隊長、めしは終えました。行きましょうか』
『オキテス隊長、行きます』
『おう、了解。パリヌルス、よろしくな』
パリヌルスとドックス、二人は、新艇建造の場へと向かう。
『おう、ドックス、どの艇で採寸をやる?5艇全艇が規格の統一された部材で建造されている、ドックス、決めてくれ』
『第三の建造の場でやりましょう。私が居場所としているのが、第三の建造の場なのです』
『解った。その第三の建造の場でやる』
二人が歩を運ぶ、建造の場に着く、作業者一同が迎えてくれる、ドックスが一同に声をかけた。
『諸君、ご苦労!今日はこれから、新艇の採寸作業をやる、作業の邪魔は極力避けるようにやる。よろしく頼む』
『解りました』
告げ終わったドックスが採寸の用具を持って、パリヌルスの傍らに来る。
『隊長、始めますか』
『おう!』と答えて採寸項目を書いた木板をドックスに見せた。
『この順序で寸法を取っていこう』
『解りました』
二人の採寸作業が始まった。
採寸は、新艇の長さの採寸から始まり、艇の幅、深さ、帆柱の高さ、櫂の長さと採寸作業を進めていく。パリヌルスはドックスが告げる数値を木板の当該箇所に書き入れていった。
この時代の寸法の単位は、キュビットである。現在では使われてはいない単位である。キュビットは、身体尺である、手の中指の先から肘までの長さを 1キュビット としていた。この時代、その長さに地域差があり、統一された寸法ではなかった。その長さをメートルに置き換えると 1キュビット の長さはクレタ島では、45セントメートルとしていたらしい。文明発祥のシュメールでは、シュメールキュビットとして、キュビット原器が銅でつくられていて、シュメールキュビットとして、51.7センチメートルであった。コロンブス到達以前のアメリカのイサバでは、49.6センチメートルであり、古代エジプト、紀元前2750年ころのサッカラでは、52.4センチメートルとその地における 1キュビット の長さであった。ピラミッドもこのキュビットを長さの基準としてつくられているのである。余談ではあるが、ピラミッドがこのキュビットを使って建設されているわけだが、その寸法どりに2種類の長さのキュビットが使われているといわれている。長いキュビットは、王の腕の長さからの寸法であり、短いキュビットはピラミッド建設の人民の腕の長さから定めた寸法であるといわれている。
その他の地域における 1キュビットの長さは、ペルシャでは、52~64センチメートル。古代ギリシアでは、47センチメートル。ローマでは、44.7センチメートル。アラブでは、48~64センチメートル。古代イスラエルでは、42.8センチメートルの時代があり、のちの時代に至っては、44.5センチメートルとしていた。
パリヌルスが数枚の木板を抱えて、二人の傍らに立った。
『おう、おはよう。俺ら二人が一緒にいる、珍しいことではなかろうが。二人一緒が日常の当たり前なのだ』
『そうだな、二人のタッグが新艇建造の軸だ。ドックス、めしを終えたら、仕様書きつくりの作業をやろう。俺はここで待つ』
『おう、パリヌルス、今日のことだが、進水を控えて、緊急に、何としてもやらねばならん事がある。朝、ドックスと話し合ったのだが、新艇についてチエックしなければならんことがある。昼めし前にやろうと考えている。お前とドックスと俺、この三人でやらなきゃならんのだ。重要なチエックだ。艇の性能にかかわることだ』
『解った。その時間は充分にとれる』
『パリヌルス隊長、めしは終えました。行きましょうか』
『オキテス隊長、行きます』
『おう、了解。パリヌルス、よろしくな』
パリヌルスとドックス、二人は、新艇建造の場へと向かう。
『おう、ドックス、どの艇で採寸をやる?5艇全艇が規格の統一された部材で建造されている、ドックス、決めてくれ』
『第三の建造の場でやりましょう。私が居場所としているのが、第三の建造の場なのです』
『解った。その第三の建造の場でやる』
二人が歩を運ぶ、建造の場に着く、作業者一同が迎えてくれる、ドックスが一同に声をかけた。
『諸君、ご苦労!今日はこれから、新艇の採寸作業をやる、作業の邪魔は極力避けるようにやる。よろしく頼む』
『解りました』
告げ終わったドックスが採寸の用具を持って、パリヌルスの傍らに来る。
『隊長、始めますか』
『おう!』と答えて採寸項目を書いた木板をドックスに見せた。
『この順序で寸法を取っていこう』
『解りました』
二人の採寸作業が始まった。
採寸は、新艇の長さの採寸から始まり、艇の幅、深さ、帆柱の高さ、櫂の長さと採寸作業を進めていく。パリヌルスはドックスが告げる数値を木板の当該箇所に書き入れていった。
この時代の寸法の単位は、キュビットである。現在では使われてはいない単位である。キュビットは、身体尺である、手の中指の先から肘までの長さを 1キュビット としていた。この時代、その長さに地域差があり、統一された寸法ではなかった。その長さをメートルに置き換えると 1キュビット の長さはクレタ島では、45セントメートルとしていたらしい。文明発祥のシュメールでは、シュメールキュビットとして、キュビット原器が銅でつくられていて、シュメールキュビットとして、51.7センチメートルであった。コロンブス到達以前のアメリカのイサバでは、49.6センチメートルであり、古代エジプト、紀元前2750年ころのサッカラでは、52.4センチメートルとその地における 1キュビット の長さであった。ピラミッドもこのキュビットを長さの基準としてつくられているのである。余談ではあるが、ピラミッドがこのキュビットを使って建設されているわけだが、その寸法どりに2種類の長さのキュビットが使われているといわれている。長いキュビットは、王の腕の長さからの寸法であり、短いキュビットはピラミッド建設の人民の腕の長さから定めた寸法であるといわれている。
その他の地域における 1キュビットの長さは、ペルシャでは、52~64センチメートル。古代ギリシアでは、47センチメートル。ローマでは、44.7センチメートル。アラブでは、48~64センチメートル。古代イスラエルでは、42.8センチメートルの時代があり、のちの時代に至っては、44.5センチメートルとしていた。